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2025.12.12 08:30

オラクルの第2四半期決算は予想を下回る、他のAI主要銘柄とともに株価は急落

Joan Cros/NurPhoto via Getty Images

Joan Cros/NurPhoto via Getty Images

米国の主なAI関連銘柄は、現地時間12月11日早朝のプレマーケット取引で揃って下落した。10日に四半期決算を発表したクラウド大手オラクルの株価は、その決算が市場予想を下回ったことを受けて約11%の下落となり、同日の下げを主導した。

11日早朝のプレマーケット取引で、オラクルの株価は11.5%安の197.33ドルまで下落した。

AI半導体大手エヌビディアの株価は1.6%安の180.80ドルとなり、ライバルのAMDの株価も1.73%安の217.60ドルとなった。

半導体メーカーのブロードコム、クアルコム、インテルも売りの影響を受け、それぞれ1.74%安、1.09%安、1.47%安となった。

その他の主要AI株であるマイクロソフト、メタ、グーグル、アマゾンも、それぞれ0.70%安、1.16%安、0.6%安、0.8%安となっている。

ハイテク株の比率が高いナスダックの先物指数は2万5599.25ポイントまで下落し、11日朝には0.78%安となった。また、S&P先物指数も0.56%安の6852.75ポイントをつけた。

連邦準備制度理事会(FRB)が金利の誘導目標を25ベーシスポイント引き下げて3.5%~3.75%のレンジとしたにもかかわらず、株価は下落した。FRBの見通しによれば、2026年にさらに25ベーシスポイントの利下げを1回、2027年にも同様の利下げを1回行う可能性がある。投資家は、2026年における追加利下げの回数予想を3回から2回へと下方修正したとブルームバーグは報じている。当初、市場は利下げを好感し、S&P500は取引終了時に約0.7%高の6886.68ポイントとなり、史上最高値に迫っていた。

10日に発表されたオラクルの第2四半期決算では、売上高が160億6000万ドル(約2.49兆円。1ドル=155円換算)となり、市場予想の162億1000万ドル(約2.51兆円)を下回った。2025年に入り、AIクラウドデータセンターの構築へと重点を移した同社の株価は急騰していた。決算説明会で同社は、第3四半期のEPS(1株あたりの純利益)を1.64ドル~1.68ドルの範囲と予想しており、これは市場予想の約1.72ドルを下回る。また、2026年度の設備投資額は、前回予想から150億ドル(約2.33兆円)増の500億ドル(約7.8兆円)になるとの見通しを示した。

オラクル創業者のラリー・エリソンの推定資産は現在2764億ドル(約42.8兆円)で、「世界長者番付」において、彼はイーロン・マスクに次ぐ世界2位の富豪の座を手にしている。しかし、今回のオラクルの株価下落を受け、リアルタイムの順位が変動する可能性がある。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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