起業家

2025.12.12 12:00

青春ドラマで注目の29歳女優が設立の米スキンケア企業、創業1年で評価額63億円に

リリ・ラインハート(Photo by Amanda Edwards/Getty Images for SAG-AFTRA Foundation)

映画やドラマにも再び注力

一方、ここ1年ラインハートはPersonal Dayの「顔」としての役割に多くの時間を費やしてきたが、最近は再びエンタメの世界に戻りつつある。彼女は、3月にサウス・バイ・サウスウエストでプレミア上映されたインディーズ映画『American Sweatshop』に主演し、エグゼクティブプロデューサーも務めた。また、今年10月にMubiで配信されたドラマ『Hal & Harper』にも出演した。さらに、ビジネスパートナーのキャサリン・ハゲドーンと共同設立した自身の制作会社「Small Victory Productions」を通じて十数本のプロジェクトを手がけてきた。同社はアマゾンと優先検討契約を結んでおり、人気の書籍や短編小説をもとにした作品づくりを進めている。

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ラインハートの次回作は、今夏に撮影を終えた人気小説が原作のロマンチック・コメディ『The Love Hypothesis』だ。同作でもPersonal Dayと同様、彼女は自らのSNSでの影響力を積極的に活用している。ビヨンセの『All Night』に合わせて共演のトム・ベイトマンがラインハートを抱き上げるクリップの再生回数は、8000万回を突破した。

「こういう見せ方が自分の強みだと思っている。従来とは異なる宣伝手法だけれど、今の業界がどう変化しているかを物語っている」とラインハートは語る。

ただし、その変化が良い方向ばかりとは限らないとも認める。映画やドラマの多くが、視聴者にじっくり作品を味わってもらうのではなく、SNSのフィードで注意を引くことを前提に作られるようになっているからだ。そのため『Hal & Harper』は当初の10話構成から8話へと短縮し、テンポも速めたという。製作と出演の双方を担う立場としては、変化に適応せざるを得ない。

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「時代の流れには逆らえないし、業界に合わせて一定の調整は必要だ。ただし、自分のスタイルを損なわない範囲で向き合うことが重要だ」とラインハートは語った。

forbes.com 原文

翻訳=上田裕資

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