暗号資産とデジタル資産の将来は依然として流動的な状況が続いており、トランプ大統領の暗号資産推進政策への熱狂は薄れつつあり、企業が株式のトークン化を急速に進める中で新たな規制上および投資家保護の懸念が浮上している。一方、日本はエネルギー戦略を支援するためにビットコインのマイニングに関する契約を結んだばかりである。
フォーブス・リサーチの2025年高純資産層調査によると、高純資産個人(HNWI)がデジタル資産へのアプローチを劇的に再評価していることが明らかになった。例えば、デジタル資産をポートフォリオの「重要な部分」と位置づけるHNWIの割合は64%減少し、2024年の44%から2025年にはわずか16%となった。
この調査は、4月から5月にかけて、投資可能資産200万ドル以上を持つ世界の高純資産個人250人を対象に実施された。以下では、富裕層のデジタル資産に対する考え方の変化について詳しく見ていく。
富裕層のポートフォリオにおけるデジタル資産の減少
調査データによると、富裕層は昨年から慎重にデジタル資産に取り組むようになっている。同時に、関心が完全に消えたわけではなく、一部の富裕層投資家は将来的にデジタル資産で分散投資を計画している。
富裕層投資家は暗号資産への期待を慎重に維持
デジタル資産が現在HNWIのポートフォリオの中心ではないものの、当社のデータによれば、富裕層はこの多様な資産クラスに対して依然として期待を持っていることが示唆されている。調査対象者の過半数(52%)は、暗号資産が金融の未来を表し、新たな金融の自由とイノベーションの時代を切り開く鍵であることに同意している。しかし、この数字は昨年の74%から減少している。
現時点では、暗号資産への直接投資はリスクが高いままである。ビットコインをコントロールする中央銀行は存在せず、この業界は盗難や詐欺の対象となることが増えている。フォーブスのデータはこうした現実を反映している。HNWIの相当数(41%)は、暗号資産が従来の投資と同じように信頼されるようになるとは考えておらず、この見方は前年から変わっていない。
より多くの富裕層投資家が、規制が一般的になる未来を予想している。54%が暗号資産に対して銀行業界を規制するものと同様の新たな規制が導入されることに同意しており、この見方は2024年から12ポイント増加している。



