モビリティ

2025.12.11 08:30

ウェイモが初めて事業目標を発表、東京含む世界20都市で週100万件の乗車目指す

Justin Sullivan/Getty Images

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全米で急成長するアルファベット傘下の自動運転企業、ウェイモは、サービス提供地域を現在の6都市から拡大し、2026年末までにロンドンや東京を含む約20都市へ事業を広げる計画である。

アルファベット傘下の自動運転企業ウェイモは、今後1年でサービスの提供規模を4倍以上に拡大し、米国内の新都市に進出するとともに、英国や日本での運行も開始し、これらの地域で週100万件以上の有料乗車サービスを提供することを目標にしている。同社が具体的な事業目標を設定するのは、同社が2009年に「Google Self-Driving Car」プロジェクトとしてスタートして以来、これが初めてだ。

カリフォルニア州マウンテンビューを拠点とする同社は現在、フェニックス、ロサンゼルス、サンフランシスコおよびベイエリアの各地域、オースティン、アトランタ、そして11月からはマイアミで、週100万件を超える乗車を提供している。ウェイモはブログへの投稿で、「2026年末までに毎週この数字に到達するための道筋にある」と述べた。「2026年を見据え、東京やロンドンといった海外都市を含む20都市以上でライドヘイリング事業を開始するための初期基盤を構築している」としている。

ウェイモは財務データを公開していないが、各種推計によれば、1回の乗車あたり少なくとも20ドル(約3100円。1ドル=156円換算)を得ているとみられ、これは月間で約2000万ドル(約31億円)の収益に相当する。週100万件の乗車を実現すれば、年間収益は約10億ドル(約1560億円)に達する見込みであり、まだ初期段階にあるロボタクシー市場としては大きな節目となる。また、この規模の乗車数に対応するため、同社が保有する車両台数は今後1年で現在の約2500台から1万台以上へ拡大するとみられ、既存のジャガー「I-Pace」に加え、ヒョンデ「IONIQ5」やジーカー「RT」も導入される可能性がある。

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翻訳=江津拓哉

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