18日、公正取引委員会が「チョイススクリーン」を導入する。2024年に公布された「スマホソフトウェア競争促進法(MSCA)」に基づき、自身のスマホ上でデフォルトにする検索エンジンを自分で選択することを奨励するものだ。
日本のモバイルユーザーの携帯画面には初回起動時、デフォルトの検索エンジンを選択するためのポップアップが表示されるようになる。
この動きに先立って新たに検索インターフェースの日本語提供を開始した検索エンジンがある。ドイツ・ベルリン発のEcosia(エコジア)だ。エコジアは「検索するたびに木を植えて社会貢献ができる」グリーン検索エンジンで、CEOのクリスティアン・クロル氏は、2021年に「我々のゴールは、気候変動の問題を解決することだ」と語っている。
その言葉の通り、同社はドイツ初のB Corp(Bコープ=企業の社会・環境への配慮度合いを示す国際的民間認証制度。米国NPO法人「B Lab」が運営)認証企業となったほか、太陽光発電や風力発電による再エネ自給(検索2回分相当)も実現している。「世界中のユーザーがエコジアで行った検索」によって表示された広告からの収益は世界各地の植林プロジェクトに融資されるが、その融資金を使ってこれまでに植樹された木はすでに2億4000万本以上という。
Forbes JAPANでは「利益の100%を地球のために還元する」というCEOのクリスティアン・クロル氏にメールインタビューした。営利でありながら限りなく非営利に近い「ハイブリッド」ビジネスを謳う同社創業者の理念とは。
Forbes JAPAN編集部(以下、「━━」):営利でありながら限りなく非営利に近い「ハイブリッド」ビジネスとは。
エコジアCEO クリスチャン・クロル氏(以下、「クロル」):エコジアはオンライン広告収入によって利益を得ています。運営コストをまかない、税金を支払った後の、利益の100%を気候変動対策に活用しています。資金の使途について常にユーザーに対して透明性を確保するために、毎月、財務の内訳を公開しています。
営利のためではないこうした姿勢が実を結び、エコジアはヨーロッパ最大の検索エンジンへと成長し、さらに世界有数の植林団体へと成長してきました。これまでに、生物多様性が豊かな35カ国以上の地域で2億4000万本以上の木を植樹してきました。



