日本企業の展示と量子コンピューティングの最先端に注目
スタートアップを含む、日本の企業による展示にもコミスキー氏は関心を寄せている。
「CES 2025では、日立製作所がAI技術やメタバース基盤を活用し、次世代の産業現場におけるスマート改革の姿を提示しました。ENEOSも、持続可能な社会に欠かせないグリーンエネルギー分野での技術革新を打ちだしています。2026年のCESでは両社の展示がどのように進化するのか、今から期待が高まります」
また日本のスタートアップ企業の中では、ロボットに人間のような触覚を与えるための高密度3軸触覚センサー「uSkin(ユースキン)」を手がけるXELA Robotics(ゼラロボティクス)の名前を挙げながら、コミスキー氏は「日本のスタートアップの躍進が今からとても楽しみ」だと語った。
2026年の新たな試みとして、ラスベガスのリゾートホテルであるフォンテインブルーで1月7日・8日の両日に「CES Foundry」というイベントが開催される。AIと量子コンピューティング、ブロックチェーンなどのテーマに関わるグローバルイノベーションがこの場所に集う。NVIDIAもCES Foundryの戦略的パートナーとして名乗りを挙げた。
「量子コンピューティングはまだ大規模な展開には至っていない新興技術だが、CES Foundryはその進捗状況と、次なる成長分野を確認できる場所になる」と、コミスキー氏は新たな挑戦を位置付ける。CES Foundryのカンファレンスセッションのステージには、幅広い量子ソリューションを展開するグローバル企業のQuantinuum(クオンティニュアム)も登壇を予定している。
パンデミックの前後から、CESのメイン会場であるラスベガス・コンベンションセンター(LVCC)の周辺で、大規模リニューアル工事が進められてきた。直近では象徴的なセントラルホールの改修工事が完了し、2026年には新しいグランドロビーがオープンする予定だ。


