地理的北極点に到達するには、砕氷船、航空機、あるいは困難なスキー探検など特殊な装備が必要だ。地理的北極点とは何か? それは地球の自転軸だ。また北磁極も存在するが、これはコンパスが指し示す方向だ。北磁極は定期的に移動する。そして、あまり知られていないのが、北到達不能極と呼ばれるものだ。
カリフォルニア大学サンタバーバラ校のウェブサイトによると、「北到達不能極」(北緯84度03分、西経174度51分)は、北極海の氷上に位置し、どの陸地からも最も遠い距離にある。これは地理的特徴による横断の困難さと全体的な遠隔性から、最もアクセスしにくいと考えられている地点だ。同ウェブサイトはさらに、「北極点から661キロ(411マイル)、アラスカのバローの北1453キロ(903マイル)に位置し、最も近い3つの陸地であるエルズミア島、フランツヨーゼフ諸島、ノヴォシビルスク諸島からは等距離で1094キロ(680マイル)離れている」と述べている。南部または南極到達不能極も存在するが、その位置は変動している。
その下に陸地がない
実は北極点には陸地がない。信じられないかもしれないが、実際には北極海に浮かぶ氷にすぎない。固定された場所ではないのだ。米国海洋大気庁(NOAA)によると、「過去40年間で、科学者たちは夏季と冬季の両方において、北極海氷の量と厚さの急激な減少を観測している」
NOAA、NASA、その他の研究機関は、衛星を含むさまざまな種類の観測を使用して、両極の変化を監視している。「陸地の存在」という観点からすると、「トナカイを所有し、そりで飛ぶ」陽気な人物にとっては、北極よりも南極の方が理想的だろう。冗談はさておき、南極点は実際に南極大陸上に位置しており、南極大陸自体は最大約5キロの厚さの氷に覆われているが、その下には陸地が存在する。


