IWC SCHAFFHAUSEN|インヂュニア・オートマティック35
1976年にジェラルド・ジェンタがデザインした「インヂュニアSL」のデザインコードを継承しつつ、現代の技術でアップグレード。ケースが薄型化され、着用感はさらに向上した。今年は35mm径の小ぶりなモデルが追加されたが、そのまま縮小せず、針やインデックスのサイズまで慎重にリ・デザイン。シースルーバックとなり、多くの人から愛される時計に仕上がった。
BREITLING|トップタイム B31
若者の時計というコンセプトで、1964年に誕生した「トップタイム」。その軽やかさは現代へと継承され、デザインはクラシックカーのダッシュボードクロックをイメージ。搭載するムーブメントのキャリバーB31は、COSC認定クロノメーターを取得した高精度仕様。美しいブルーのダイヤルに合わせたストラップは、パンチング加工でレトロな雰囲気に。
HUBLOT|ビッグ・バン 20th アニバーサリー チタニウム セラミック
傑作「ビッグ・バン」の20周年を記念し、初代モデルと現代モデルのスタイルを融合。グレード5のチタン製のケースにセラミック製のベゼル、カーボンエフェクトダイヤル、ラバーストラップを融合させた存在感はそのままに、搭載ムーブメントは自社製のキャリバーHUB1280ウニコ。ウブロの歴史を語るのは、この時計なのだ。
BLANCPAIN|ヴィルレ コンプリートカレンダー
小窓と針で表示するコンプリートカレンダーは、ブランパンの象徴的な機構。これを「ヴィルレ」に搭載し、端正さと機械の魅力を両方楽しめるように、新作では、12時位置のアワーマーカーがアイコンである“JB”へと変更され、ダイヤルは温かみのあるゴールデンブラウンに。ゴールドケースやブラウンのレザーストラップと合わせて上品なムードとなった。
PANERAI|ルミノール マリーナ
クッションケースや強固なリュウズプロテクターなどは、60年以上も継承されきた古典的スタイル。今年はスペックを強化し、防水性能が500mへと進化し、シースルーバックからは約3日間のパワーリザーブのキャリバーP.980が見える。インデックスなどに用いる夜光塗料はX2スーパールミノバとなり、暗所での視認性を高める。変わらないけど進化する。それも正解だ。
TAG HEUER|タグ・ホイヤー カレラ デイデイト
今年、F1の公式計時に復帰したタグ・ホイヤー。そのレースへの情熱の原点が、1963年に誕生した「カレラ」だ。視認性を高めるためにベゼルを細くしてダイヤルを広げ、ラグも長めにして装着感を高めるという往年のスタイルは、最新作でも不変。デイデイト機構で実用性を高め、パワーリザーブは約80時間。普段使いに最適だ。
ROLEX|オイスター パーペチュアル ランド ドゥエラー 40
フラットなケースとブレスレットが一体化したデザインが特徴の最新作「ランドドゥエラー」。搭載するキャリバー7135は16の特許を出願し、新開発のシリコン製ダイナパルス エスケープメントは、高振動と高耐磁を実現した。ダイヤル装飾はハニカム型で、スポーティさとエレガントさを併せもつフラットジュビリーのブレスレットも美しい。
VACHERON CONSTANTIN|パトリモニー・ムーンフェイズ・レトログラード・デイト
1755年に創業したヴァシュロン・コンスタンタンは、270年間一度も途切れることなく、時計技術と美学を探求してきた。その重厚な歴史や遺産を投影するドレスウォッチは、大きく動くレトログラード式のカレンダーとムーンフェイズを組み合わせる。今年は創業270周年を記念した特別なダイヤルが登場。ブランドの象徴でもあるマルタ十字を、装飾的に取り入れた。
CREDOR|ゴールドフェザー U.T.D GCBY993
日本の良質なドレスウォッチをつくり続けてきた名門は、小ぶりで薄型のケースが特徴。その新作は1980年に初めて採用されたアラビア数字のインデックスが復活。数回にわけて型打ちして、限界まで細い幅をつくる繊細な表現にも注目。搭載するムーブメントは自社製のキャリバー6890で、その厚みは1.98mm。日本の技術と美学に触れる時計だ。
MONTBLANC|モンブラン スターレガシー オートマティック デイ&デイト 39MM
筆記具ブランドとして1906年にドイツのハンブルクで創業したモンブランは、1997年から時計部門を立ち上げる。ドイツとスイスのクラフツマンシップを融合させつつ、筆記具のデザインコードを巧みに使用するのが特徴で、このモデルでは6時位置に入ったエンブレムからギョーシェ彫りが華やかに広がる。グラデーションを利かせたグレーダイヤルも上品だ。
FRANCK MULLER|トノウ カーベックス パーペチュアルカレンダー 25th
ドラマティックな腕元を演出するフランク ミュラーのブランド設立25周年を記念し、設立当初に使用していた「2851」と呼ばれるトノウ カーベックスケースを用いて永久カレンダーモデルを製作した。ややほっそりとしたフォルムはクラシカルで美しく、そこに3つのカレンダー表示とムーンフェイズ表示を組み合わせることで、流れる時の優雅さを描き出す。普遍的でどこか懐かしさがあるケースデザインと永遠なるものを表現する複雑機構の組み合わせは、不思議と心を奪われる。


