テクノロジー

2025.12.07 08:00

マイクロソフトによる新アップグレード「Windows 11 25H2」と注意すべき不具合

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12月に入ったばかりだが、マイクロソフトは「壊れたWindows」をめぐる最新報告、Windows 10終了の後遺症、その後継OSへの移行ペースの鈍さへの対応に追われている。「壊れたWindows」とは、Windowsのロック画面のサインインオプションで、パスワードアイコンが非表示になっているという不具合だ。ただし主に企業向け版を利用している場合に発生する不具合で、個人向け版ではこの問題を経験する可能性はほとんどないとしている。

また、最大で5億人ものユーザーが、Windows 11の要件を満たすPCを持ちながら、あえてアップグレードしていない可能性があるというニュースは、大きな驚きだった。デルの2026年第3四半期の決算発表に関する電話会議において、同社副会長兼COOのジェフリー・クラークが明らかにした情報だ。現在マイクロソフトは、そうした企業向けPCの所有者すべてに加え、最新の更新プログラムを適用していないWindows 11ユーザーの背中も押そうとしている。

マイクロソフトの新たな手「Windows 11 25H2」と、新たな不具合

マイクロソフトはすでに新たな手を打っているものの、新たな不具合も見つかっている。

マイクロソフトは9月30日、サポート対象のすべてのシステムがWindows 11 25H2をインストールできることを発表した。現在Windows 10を使っている場合でも、Windows 11のシステム要件を満たしていれば、ユーザーは2025年の機能アップデートであるWindows 11 25H2へのアップグレードを選択できる。

Windows 11アップグレードを入手するには、マイクロソフトによれば「[設定]>[Windows Update]を選択し、[更新プログラムのチェック]を選択することで、アップデートが利用可能かどうかを確認できる。デバイスの準備が整っていれば、[Windows 11 バージョン25H2をダウンロードしてインストール]というオプションが表示される」とのことである。ただし繰り返すが、これはあくまで要件を満たした対象PCでのみ機能する。

企業向けシステムだけでなく、個人向けでも注意が必要

ここで指摘されている問題は次の通りだ。

Windows Latestによると、最新のWindows 11アップデートについて「0x80070306といったエラーによりインストールに失敗する可能性がある。アップデートが適用された場合でも、ファイルエクスプローラーのダークモードが壊れ、Intel Arc GPUドライバーにも不具合を引き起こす」と警告している。

Neowinは、これらの問題は「主に一部の企業向けシステムに影響する」としつつも、「個人用PCには影響がないという意味ではない」と指摘している。

こうした不具合の影響を受けている場合について、マイクロソフトは「解決策に取り組んでいる」としているが、現時点で具体的なスケジュールは示されていない。企業ユーザーの場合はITサポートが対処すべき問題であり、家庭で利用しているユーザーで不具合が出ている場合は、例によってパッチが配布・インストールされるのを待つことになる。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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