自己効力低下ブレーキの「自己効力」とは、心理学者アルバート・バンデューラが提唱した「自己効力感」に由来しています。
自己効力感とは「自分はこれを達成できる」という、自分自身への信頼の感覚です。
これは根拠のない自信や思い込みではありません。
これまでの経験から培われる「自分ならできる」という地に足の着いた確信のようなものです。
自己効力感が高い人は、多少の困難にも「やってみたら何とかなるかも」と思いながら行動できます。
一方で自己効力感が低いと、「失敗したらどうしよう」「恥をかくかもしれない」といった不安が先に立ち、最初の一歩を踏み出せなくなってしまうのです。
僕のフォロワーのAさん(35歳・主婦)の話があります。
子どもの小学校入学のタイミングで「在宅で仕事を始めたい」と考え、Webライターという道を選びました。
必要な知識は十分にインプットし、手順も頭に入っています。準備は万全に見えました。
ところが、いざクラウドソーシングサイトで案件に応募しようとした瞬間、嵐のような不安が押し寄せました。
「10年以上のブランクがある私に、まともな文章なんて書けるんだろうか?」
「もしうまく書けなかったら、クライアントに迷惑をかけてしまう」
「低評価をつけられたらどうしよう」
結局、Aさんはプロフィール登録すらできずに終わってしまいました。
このように、自己効力感が低下していると、どんなに意欲があっても「無理かもしれない」という漠然とした不安が行動を阻んでしまうのです。
向上心が強い人ほど、自分の価値を下げてしまう
現代では、この自己効力低下ブレーキがかかりやすい環境が整っています。
特にSNSは、他者の成功や生活を常に目にする環境であるため、僕たちが無意識のうちに「比較の罠」に陥りやすくなる構造を持っています。


