Forbes JAPANは12月4日、各界で活躍するリーダーたちを招いた「Gala Dinner 2025」をパレスホテル東京で開催し、発売中の本誌にて特集をしている「日本の起業家ランキング2026」の授賞式を行った。
「日本の起業家ランキング」は、「新しい日本」をつくる存在として、日本経済を牽引する起業家を応援するというコンセプトのもと、2015年から開催している本誌の名物企画。過去のランキングでは、メルカリ・山田進太郎(2015~2017年1位)やラクスル・松本恭攝(2018年1位)などの起業家が選出されている。
12回目を迎えた今年は、各分野で実績を積み上げた起業家たちがランクイン。授賞式では、1位に輝いたアークエッジ・スペースの福代孝良(超小型衛星を開発・運用)、2位のhacomono・蓮田健一氏(ウェルネス施設向け SaaSを展開)、3位のmatsuri technologies・吉田圭汰(民泊運営の国内最大手)が、事業への思いや今後の展望を語った。
1位 福代孝良|アークエッジ・スペース
宇宙産業は150兆円の市場規模になるといわれており、アークエッジ・スペースも、新しい産業をつくっていくという思いで事業を行っています。我々のビジョンは、「衛星を通じて、人々により安全で豊かな未来を」。今、世界では通信手段があるかどうかによって平和や安全が脅かされる状況にあり、衛生通信の領域ではイーロン・マスク(のSpaceX)が一人勝ちの状況です。では、日本では誰ができるのかというときに、我々が衛星を使って世界をつなげ、新しい産業の基盤をつくっていきたい。
インタビュー記事:宇宙のSIer、超小型衛星で地球と月を繋ぐ:福代孝良
2位 蓮田健一|hacomono
最近、「国宝」という映画を見て、人は運命に支えられているんだと感じました。私は社会人になってから10年間、エンジニアとしてプロダクトづくりに力を入れていましたが、そんななかで東日本大震災が起き、潰れそうになった父の介護の会社を継ぎました。介護の現場では、認知症の方や生活習慣病を患う方などさまざまな方に出会いました。そういった現場をみて、運動習慣がもっと日本に広がるべきではないかと思い、hacomonoを12年前に立ち上げました。私はたまたまの出会いの連続でウェルネス領域に導かれ、私がやるべきことは、ウェルネスを日本に、そして世界に広げることだと思って商売をやっています。今回の受賞をきっかけに、さらなる会社の飛躍をさせていきたいですし、個人としては、10年後にWHOの理事になることが目標です。
インタビュー記事:シェア6割超えのhacomonoが語る「イケてるプロダクト」のつくり方:蓮田健一
3位 吉田圭汰|matsuri technologies
民泊産業は日本にとって本当に必要な産業だと思っています。日本は100年後、このままいくと人口が3000万人を切ってしまうかもしれません。そのなかで人を増やすために移民を迎え入れるという方法もありますが、一番簡単なのは旅行客を増やすことです。日本では使われなくなる家がどんどん増えていき、それを使うことでインバウンドを取り込んでいく。これが民泊産業です。課題がまだまだありますが、我々はこの産業を日本に根付かせられるようにしていきます。
インタビュー記事:「ピンチはチャンス」、民泊国内最大手の飽くなき挑戦:吉田圭汰
「Forbes JAPAN」2026年1月号では、「日本の起業家ランキング2025」で上位に選出された起業家たちのインタビュー記事のほか、2026年の活躍が期待される注目の日本発スタートアップ100選、VC業界が注目する「日本で最も影響力のあるベンチャー投資家ランキング」、Forbes米国版が次なるユニコーン企業25社を選出した「NEXT BILLION-DOLLER STARTUPS」の最新版も掲載。スタートアップ・シーンの今と未来が見えてくる決定版として、内容盛りだくさんでお届けする。



