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2026.01.06 11:00

深刻化する地方の人材不足に福音をもたらすローコード開発

日本有数の金属製品・金属加工の地場産業の集積地である新潟県三条・燕地域。ものづくりのDNAが根付くこの地もまた、人口減少や働き手不足といった地方が直面する危機に晒されている。激変する経済環境に対応し、地域企業が新たな成長を遂げるための光明はどこにあるのか。

地方の危機を間近で捉える三条市の住宅設備機器メーカー・コロナ代表取締役社長の大桃 満、地域に根差したSIerとしてDXを牽引するウイング取締役会長の樋山証一、そしてローコード開発プラットフォーム「GeneXus」を通じて全国の企業変革を支援するジェネクサス・ジャパン常務取締役の諸橋隆也が、地方企業の課題に対してローコードやAIが拓く可能性について語り尽くす。


新潟・三条燕地域が直面する“地方の危機”

大桃 満(以下、大桃):当社は今年で創業88年を迎えた住宅設備機器メーカーで、石油コンロ、石油ストーブから始まり、現在は住宅設備機器、暖房、空調関係を主軸として取り扱い、新潟県を開発・生産の拠点としています。

地方が直面する課題としては、業種に関係なく人手不足が挙げられます。特に新潟県は2020年10月から24年10月の4年間で10万人以上、約4.6%も人口が減少しており、これは全国でも高い減少率です。なかでも高卒採用は求人数自体が減っており、大変厳しい状況です。

樋山証一(以下、樋山):新潟県内で「三条・燕地域は元気がある企業が多い」と言われますが、それでも人口流出は大きな課題です。県の統計データを見ても、進学や就職で県外へ出た後に戻ってこない人が多い。他県では就職時にUターンする人も多いのですが、新潟県は流出が顕著です。結果として、意欲のある人の多くが首都圏や都市部の大企業へと移ってしまい、地元で新しいことをやろうという意欲自体が少なくなっていると感じます。

諸橋隆也(以下、諸橋):ローコード開発プラットフォーム「GeneXus」は1989年にウルグアイで誕生し、2003年に日本法人を設立しました。顧客には大手企業だけでなく、売上100億円未満の企業も非常に多く、地方企業のDX支援にも携わってきました。 

全国的に企業を見てきたなかで感じるのは、都心部と地方での知識・情報のギャップです。人材不足が情報収集やスキル習得の面にも影響していて、地方企業がDXやシステムの内製化を進めるのはハードルが高く、外部業者に頼らざるを得ない状況が散見されます。その結果、ビジネスの変化への対応が遅れてしまっているのです。

大桃:情報自体はインターネットなどで取得することはできても、商売に直結するような生きた情報という意味では、どうしても都市部に集中しているように感じます。そのため、営業などの本部機能を都市部に移さないと出遅れるのではないかという懸念は、社員の口からも上がっている状況です。

「共通課題を共創で解決する」という発想

大桃:都市部への人材流出を食い止めるためにも、地元の企業として魅力ある会社になっていかなければならないと痛感しています。西日本地域ならびに若年層などへのブランド力向上にも力を入れています。また、メーカーとしては採用数といった“量”だけでなく、次の世代へ技術や技量を伝承していく“質”の向上も重要です。当社の現在の中期経営計画では「人財活力の向上」を掲げ、会社の魅力をアップして、働きがいのある会社にしていくことに取り組んでいます。 

加えて、当社は「暖房のコロナ」といったイメージがあるように、石油取り扱い商品が売上全体の約5割を占めており、カーボンニュートラルへの対応も大きな課題となっています。環境配慮型製品である高効率給湯器エコキュートへの注力だけでなく、さらにもうひとつの柱となる新しい製品をつくって発信していくことを急務としています。

大桃 満 コロナ代表取締役社長
大桃 満 コロナ代表取締役社長

樋山:地方でもカーボンニュートラルに携わるものづくりができる、というのは、転じてその企業の魅力にもなるはずです。三条・燕地域は金属加工をはじめとする製造業の割合が多く、ものづくりや製品の付加価値を高めるためには、AIによるマーケティングや技術の「見える化」、バックオフィス作業の自動化などを進め、人が会社の強みや顧客価値の創造提供に集中することが重要で、それこそが今後、地方企業が生き残る道ではないでしょうか。 

私たちがその一環として手がけたのが、燕市DX推進ラボ(燕市商工振興課)と一緒になって開発した共用受発注システム「SFTC(Smart Factory Tsubame Cloud)」です。燕地域では、これまでひとつの工業製品をつくるのに4~5つの下請け加工会社を通しており、それぞれ紙の発注書を郵送し、手入力するなどの非効率な作業が多く残存していました。そこで、取引情報や進捗確認をデジタル化し、生産性の向上を目指しました。月額1万~3万円程度の低価格で使える地域企業の共通システムとして運用しており、導入した会社では受発注業務が70%〜80%削減できたというデータもあります。

中小企業で共通する課題に対し、同じプラットフォームや基盤システムを提供することで、企業や社員の働き方も便利になり、生産性の向上が期待できます。それが企業風土の変革や社員の意欲向上につながり、地域に貢献できる良い「共創」モデルとなるでしょう。

大桃:当社でも「協業」として、ヒートポンプ関連商品の開発などで他社とタッグを組み始めています。物流面でも、他社と同じトラックで配送することでコストとCO2削減を目指すといった協業を検討しています。地域の共通課題に対して手を取り合いながら、自社の強みに注力する状況をつくれると良いですよね。

内製化を実現するための「ローコード開発」

樋山:SFTCのような共通システム化を進めても、その先の個別課題に対応するための仕組みは企業ごとに必要です。単独でのDXが難しい地方企業にこそ、私たちはローコード開発という光明を提示したいと考えています。なぜなら、経営環境の変化のスピードが速い現代において、ローコード開発はビジネスのスピードと柔軟性を担保する手段として必然だからです。

私たちは20年以上前からローコード開発に着目してきましたが、その背景にはIT企業側の慢性的な人材不足と開発・保守負荷の増大という危機感もありました。これからの企業活動は、ビジネスの変化に合わせて、外部のIT企業に依存せず少ないリソースでシステムを内製化していく力が不可欠です。外部に頼り切りでは、現在のビジネスのスピードに追いつくことが難しいのです。

樋山証一  ウイング取締役会長
樋山証一 ウイング取締役会長

諸橋:地方企業の皆様からよく聞かれるのは、システム開発における「ベンダーロックイン」の課題です。一度外部に依頼してしまうと、システムがブラックボックス化してしまい、修正や機能追加に時間と費用がかかり、身動きが取れなくなってしまいがちです。ビジネスが変わっても、システムはすぐには変えられないという事態に陥ってしまうのです。一方で、ローコード開発は開発工数の削減だけでなく、ビジネスロジックを保ったまま、新しいOSやデータベース、AIといったテクノロジーの変化に自動で対応できる点を強みとしています。

 「GeneXus」の導入事例としては、例えば地方の建設業で、これまで外部に依存していた複雑な受発注・原価管理システムを内製化し、仕様変更や法改正への対応が迅速に行えるようになったケースがあります。ほかにも、青森のりんごの卸売業者が手書き伝票をWeb化したり、地方の中堅病院で電子カルテと連動する受付管理システム構築に使われたり、と地方の中小企業に資する事例も少なくありません。

また、ローコード開発の特長は専門知識をもつエンジニアに頼らずに開発・改修が進められる点です。実際、お客様のなかにはコンピューター部門ではない生産部門の担当者が日々の業務変更に合わせてシステムを直接操作し、メンテナンスを行うことで、ビジネスの速度に合わせた運用を実現している企業もあります。

諸橋隆也  ジェネクサス・ジャパン常務取締役 
諸橋隆也 ジェネクサス・ジャパン常務取締役 

大桃:当社の基幹システムのメンテナンスも外部業者に頼らざるを得ないため、スピード感を出せずに歯がゆい状況にあるのが本音です。この状況に対して、周辺システムにローコードツールを採用し、内製化率を高めることを強く意識して取り組んできました。現在は次のステップとして、ローコードを情報システム部だけでなく業務部門へ広げ、仕事のスピードアップを目指しています。そのため、ローコードを使える業務部門の人財育成も今後の課題となっています。これが実現すれば、次の基幹システムを検討する際にも社員が集まって主体的に取り組めるようになるはずです。

地方の潜在能力を解き放つAIの可能性 

樋山:ローコードによって、まずは企業として変化に対応できるDXの基盤をつくることができる。そして、その先にあるのがAIの本格的な利活用です。人手不足の時代、AIエージェントが日々のルーチン業務や管理間接業務を代替・支援し、人がより高度な創造性や、お客様とのコミュニケーションに集中できる環境を整える。これがローコードとAIが描く未来です。そして、このAI活用は人材育成にも貢献します。例えば、熟練技術者の暗黙知を「見える化」することで、若い人の教育にも使えるようになります。

大桃:まさに人手不足を解消するためのツールとして、AIは不可欠だと考えています。将来的にはAIなどの技術を活用して、生産性向上と品質の確保を目指しています。また、人財育成においてもAI活用によるスキルの向上、社員教育への活用を考えています。当社が先端テクノロジー活用の成功事例を発信することで、新しい取り組みを行う企業として、若い世代にとって働きがいのある会社になっていきたいと考えています 。

樋山:地方企業にこそ、ローコードで基盤をつくり、AIを積極的に活用し、新しい製品やサービスを生み出していってほしいですね。この三条・燕地域でも、コロナさんのようなリーディングカンパニーがテクノロジーの力で生産性を上げて挑戦する姿を具体的に示していただきたい。 こうした動きが広がれば、日本全国の地方にも刺激となるのではないでしょうか。

諸橋:ローコードによる迅速な内製化とAIによるコスト削減でリソース不足を解消し、地方の潜在能力を解き放つための創造的な試みへの集中を促していく。そのためには、私たちのようなITベンダーだけでなく、地域企業との強い接点や専門的な知見をもつ金融機関との連携も不可欠です。当社としても、IT技術と金融の両面から地方企業を支える共創の仕組みを支援していきたいと考えています。

大桃:私たちが目指すべきは、地域を牽引する企業として、企業価値を高め、新しいことに挑み続ける姿を地域に示すこと。そして、この地域を次世代にとって「面白く、働き続けたい」と思える場所に変えていくことだと考えています。この想いは「変わる、そして挑む」という当社の中期経営計画のスローガンにも込められています。ローコード開発やAIを活用しながら、そんな未来を実現していきたいですね。

ジェネクサス・ジャパン
https://www.genexus.jp/


大桃 満(おおもも・みつる)◎コロナ代表取締役社長。 1990年に新潟電子計算機専門学校(現・新潟情報専門学校)卒業後、入社。2016年より執行役員経理部長やIT企画室担当を経て、22年より現職。

樋山証一(ひやま・しょういち)◎ウイング取締役会長。1978年に新潟電子計算機専門学校(現・新潟情報専門学校)卒業後、SE職を経て1991年に新潟県燕市にて株式会社ウイングを創業。21年より現職。公益社団法人つばめいと理事、燕商工会議所副会頭なども務める。

諸橋隆也(もろはし・たかや)◎ジェネクサス・ジャパン常務取締役。アップル、IBM等の外資系ベンダーを経て、2019年に取締役としてジェネクサス・ジャパンに入社。20年より現職。

promoted by ジェネクサス・ジャパン|text by Michi Sugawara|photographs by Takao Ota|edited by Akio Takashiro