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2025.12.05 09:30

ラリー・エリソンが世界2位の富豪に浮上、アルファベットの失速でラリー・ペイジを抜く

Photo by Kimberly White/Getty Images

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グーグルの親会社であるアルファベット株の上昇が失速したことで、オラクル会長のラリー・エリソンが世界2番目の富豪に浮上し、グーグル共同創業者のラリー・ペイジを抜いた。

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オラクルが、第2四半期決算を10日に発表すると明らかにしたことを受け、米国時間12月4日12時35分(東部時間)時点で、同社株価は約2%高の約212ドルとなり、3.3%高だった前日の上昇に続いた。

一方、アルファベットの株価は1%安の約316ドルとなった。アルファベット株は8月1日から9月10日にかけて84%急騰し、史上最高値の345.72ドルに達していた。

米国の各株価指数は、4日午後の早い時点では全体的に横ばいであった。

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この日、エリソンの推定資産は52億ドル(約8060億円。1ドル=155円換算)増の2648億ドル(約41兆円)となり、同日に推定資産が24億ドル(約3720億円)減少したペイジのそれを上回った。先日エリソンを抜いて世界3番目の富豪となったグーグル共同創業者のセルゲイ・ブリンは、現在2396億ドル(約37.1兆円)で5位と、順位を下げている。第4位は、2398億ドル(約37.2兆円)の推定資産を持つジェフ・ベゾスだ。世界一の富豪であるテスラのイーロン・マスクの推定資産は約4936億ドル(約76.5兆円)で、依然として2位以下と大差をつけている。

ファクトセットがまとめた市場予想では、オラクルの第2四半期決算における売上高は約161億ドル(約2.5兆円)、EPS(1株あたりの純利益)は1.65ドルになると予想されている。特にクラウド事業が大きく寄与すると見込まれており、同部門の売上は約94億ドル(約1.5兆円)に達すると見られている。

ここ数週間、オラクルとアルファベットの株価が逆方向に動いていることから、推定資産のランキングにおいてエリソンとグーグル共同創業者らの順位は何度も入れ替わっている。

アルファベット株はAIバブルへの懸念を上手く回避しているように見える一方、より多くの投資家がオラクル株を「AIへの逆張り」として空売りし始めたと報じられている。ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイがアルファベット株を約50億ドル(約7750億円)取得したことも、同株への楽観を後押しした。アップルへの巨額投資を除き、バークシャーがテック銘柄に投資するのはまれである。

アルファベットはまた、最新AIモデルのGemini 3を公開し、OpenAIのサム・アルトマンやマスクといったAI分野の著名人からも称賛を受けた。その一方、投資家はオラクルをはじめ、エヌビディアやブロードコムなどのAI関連株に対して弱気な姿勢を示しており、バンク・オブ・アメリカが11月に公開した調査によると、約45%の投資家がAIバブルを最大のリスクと見なしている。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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