3. ポジティブさと意味の共有
永続的な絆を支える第3の強みは、ポジティブなことと意味の意識的な共有だ。これは、パートナーの努力に気づき、認め、感謝する能力であり、人生の変化にチームとして立ち向かう際に背景にある「私たち」のストーリーを創り出すことだ。
物事の解釈が似通っており、共通の目的を持って人生を歩んでいる
専門誌『Frontiers in Psychology』に掲載された研究によると、カップルがストレスの多い時期に2人で対処する時、関係満足度を高めるのは対処法そのものではない。むしろ、関係満足度を高める鍵はそうした共に行う取り組みから生まれる感謝の気持ちにある。
だが、ポジティブさだけでは不十分だ。カップルには認識を共有している感覚も必要だ。つまり、物事の解釈が似通っており、共通の目的を持って人生を歩んでいるという感覚だ。
2025年の研究では、カップルが共通の現実感覚を強く持つと人生全体における意味が大きいと感じることが示された。この効果は日常的な恋愛関係だけでなく、人種に関する慢性的なストレスを抱える人やパンデミック下の医療従事者など、不確実性の高い環境下でも確認された。
要するに、感謝はカップルが日々パートナーに価値とつながりを感じさせ、意味の共有は不確実性や変化を乗り切るのに役立つものとなる。
恋人との絆におけるポジティブさと意味を強化する方法を以下に挙げる。
・週に1度「感謝の時間」を設ける
相手の行動で感謝の念を抱いた点を互いに1つずつ挙げる。
・共通の目標を設ける
「5年後にどんな人生を送りたいか」「それにに向けて、今どう時間を過ごすべきか」といった質問を頻繁に交わす。
・共通のスクラップブックを作る
節目の出来事や内輪のジョーク、共有した成果(小さなものでも)を記録し、定期的に振り返る。
・一緒に過ごす儀式を作る
週に1度の散歩、年1回の旅行、あるいは単純に1日の終わりの近況報告など。こうした儀式は継続性と一貫性を築く。


