金融の民主化
フィンクは、現物ビットコインETFを金融市場にもたらすための10年にわたる取り組みを後押しした張本人であり、彼はこれを、ブロックチェーンを基盤としたトークン化革命の第1歩だと述べた。彼はこれが金融の民主化を後押しすると信じている。
「『現実世界』の伝統的金融資産(株式、債券など)を表すトークンは、世界の株式市場および債券市場全体の中で依然としてごく小さな割合に過ぎないが、それは過去20カ月でおよそ300%増と、急速に成長している」とフィンクは書き、次のように付け加えた。「この流れは2009年、サトシ・ナカモトという匿名の開発者が、仲介者を介さずに取引を記録できる共有デジタル台帳としてビットコインを立ち上げたことから始まった」。
ブラックロックのビットコインETFは、2023年初頭に同様のファンドが12本立ち上がって以来、市場を牽引している。このETFは金ETFの成長を大きく上回り、他の多くの暗号資産が独自のETFを持つための道を開いた。
また、フィンクによる暗号資産への支持は、伝統的な金融業界から否定されていたこの技術の正当性を高め、2024年の大統領選挙で返り咲いたドナルド・トランプ大統領がビットコインと暗号資産を受け入れる道も開いた。
「当初、我々自身を含む金融界にとって、この大きなアイデアを理解するのが難しかった」とフィンクは記した。「トークン化は暗号資産ブームと絡み合い、それはしばしば投機的なものに見えた。しかし近年、金融界はその熱狂の下に隠れていたものを見いだしたのだ。トークン化は、投資可能な資産の世界を、現在市場を支配している上場株式や債券を超えて大きく拡張し得るものだ」。


