リーダーシップ

2025.12.03 15:39

組織内の信頼構築に不可欠な4つのオープンコミュニケーション戦略

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キャスリーン・パイ氏はN-ableの最高人事責任者(CPO)。同氏はグローバルな人材戦略を主導し、すべてのHR業務を統括している。

信頼は高いパフォーマンスを発揮するチームと活気ある企業文化の基盤である。N-ableでは、透明性とオープンなコミュニケーションを通じて信頼構築を優先事項としている。グローバル組織において、複数の地理的拠点にまたがる開放性、誠実さ、相互理解の文化を創り出すことは大きな取り組みだ。だからこそ、適切なチャネルを通じて、適切な対象に、適切なタイミングで重要なメッセージを意図的に共有するコミュニケーション戦略を構築し、社員が自分たちをチームの不可欠な一部だと感じられるようにすることが重要なのである。

オープンなコミュニケーションを通じて信頼を育みたいと考えているなら、N-ableで透明性と双方向のコミュニケーションを確立するために実践している方法をいくつか紹介しよう。

1. 信頼の基盤として透明性を確立する

透明性を保つことは不快に感じることもあるが、それに積極的に取り組むことで大きな違いを生み出せる。まずは、答えが難しい場合でも、従業員に対して正直かつ率直であることから始まる。例えば、予算の制約により特定のプログラムの実施が不可能な場合、その決定の「理由」を率直に説明する努力をしてみよう。そうすることで、見過ごされていたかもしれない理解、協力、問題解決を促進できる。結局のところ、透明性は単に情報を共有することだけではない。それは、人々が情報を得て、価値を認められ、関与していると感じる相互尊重と説明責任の文化を創り出すことでもある。

2. グローバルな従業員のためのコミュニケーション戦略を開発する

コミュニケーションスタイルは人によって異なり、地域によってさらに大きく異なる。N-ableのような大規模な組織では、戦略をグローバルに展開し、すべてのN-able社員の理解を促進するために連携を保つことが非常に重要だ。そのため、すべてのメッセージがグローバルな視聴者に響くよう、特別な努力を払って作成している。

明確で一貫したコミュニケーションは、時折行うものではなく、企業文化のあらゆる側面に組み込まれるべきものだ。トーン、メッセージの明確さ、言葉の選択に最初から目的意識を持って取り組み、決して後付けにしてはならない。従業員が複数のタイムゾーンにまたがっている場合は、メッセージを送信する理想的なタイミングを決定できるよう、それを考慮に入れよう。この単純な配慮が、社員に対する思いやりと意図的な姿勢を伝えることになる。

3. 双方向の対話を促進する

信頼できる職場環境とは、人々が自分の考えを率直に正直に伝えられ、それが聞き入れられると確信できる場所だ。そのため、私たちは複数のアクセスしやすいコミュニケーションチャネルを作った。定期的なタウンホールミーティング、「何でも質問してください」セッション、年次エンゲージメント調査、半年ごとのパルス調査、さまざまな非公式のアウトレットなどだ。これらのチャネルは、組織のあらゆるレベル間でオープンな対話を奨励するために設計されている。つまり、これらは単なる定期的なチェックインではなく、リーダーシップが深く耳を傾け、意味のある行動を取る機会なのだ。

複数のチャネルを通じてフィードバックを共有できることは、特にグローバル企業にとって不可欠であり、社員はさまざまなコミュニケーション手段を持つことでより快適に感じることができる。さらに、リーダーが従業員がフィードバックやアイデアを表現できる心理的安全性のある環境を作ることを奨励することで、信頼と双方向の対話を促進するのに役立つ。

4. 従業員のエンパワーメントを通じてソリューションを推進する

真の変化を生み出すためには行動を起こす必要があり、全員が協力してソリューションを形作るとき、より効果的な結果が得られる。このソリューションの共同作成は当事者意識を育み、その結果、より関与し、情報を得て、投資するチームが生まれる。N-ableでこれを実現する方法の一つが、年次N-able社員エンゲージメント調査だ。このフィードバックを活用して組織全体の主要なアクションプランを策定し、それをローカルレベルで共有することで、従業員がポジティブな変化の一部となるよう奨励している。

信頼は一夜にして構築されるものではない。しかし、誠実なコミュニケーションと共有された責任によって、一瞬一瞬、日々構築することができる。信頼を向上させる取り組みは継続的な努力であり、それは価値のあることだ。これらのヒントが、組織内のコミュニケーションラインをオープンに保ち、意図を持って耳を傾け、明確に話し、常に他者を会話に招くよう促すことを願う。このような対話を通じて、組織は成功を推進することができるのだ。

forbes.com 原文

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