「誤解されたテック株」企業向け財務・人事管理クラウドWorkdayと、「割安な世界インフラ株」通信大手Ericsson
彼のポートフォリオの8%を占める最大の保有銘柄は、数百社規模の大企業を顧客に抱えるWorkdayだ。同社は、人事や財務といった機能を統合して管理する企業向けのクラウド型プラットフォームを提供している。しかし市場は、Workdayが企業の人員構成の影響を受けやすく、生成AIを使ってより低コストでソフトウェアを開発する新興勢力の脅威にさらされる可能性があると見ており、同社株は2025年に入って11%下落している。
AIの脅威よりも、複雑な業務への統合というWorkdayの強みを評価
「競争上の脅威に見えるものが、実際には追加ビジネスにつながる場合もある」とグリーンは言う。彼はまた、「AIは強力なツールだが、Workdayのプラットフォームが満たす複雑性やコンプライアンス要件、そしてグローバル企業の業務フローに深く統合された仕組みを再現することは、投資家が思う以上に難しい」と指摘する。
グリーンは、Workdayの解約率が2%未満で、収益の大部分が継続的な契約に基づくことから、同社株が「トレンド株というよりインフラに近い動きを示す」と述べる。現状のEV/Salesは約5倍で、「これはプライベートエクイティが、より質の低いソフトウェア企業を買収する際の水準に近い」と説明し、「支配的で確立された企業だという点を踏まえれば、現在のバリュエーションはリスクを十分に補っている」と付け加えた。
通信データ消費の拡大が追い風、Ericssonの割安感
同様のロジックは、世界的な通信機器大手のEricsson(エリクソン)にもあてはまる。スウェーデンに本拠を置く同社の年間売上高は約240億ドル(約3.7兆円)に達する。同社株はEV/Salesで約1.1倍と極めて低い水準で取引されており、経営陣は15〜18%の営業利益率を目標に掲げている。現状の企業価値を前提にすれば、これは営業利益の6倍程度で評価される計算になり、モバイルデータ消費の拡大とともに成長が見込まれる市場で世界トップ企業を評価するには割安だといえる。「最良の技術を持つトップ企業の株を、割安なバリュエーションで買えるなら、それは非常に魅力的だ」とグリーンは語る。


