8位:ジェンスン・フアン
資産額:1540億ドル(約23.9兆円。前月比220億ドル[約3.4兆円]減)
●主な資産源:半導体●年齢:62歳●居住地:カリフォルニア州ロスアルトス●国籍:米国
フアンは、1993年にエヌビディアを共同創業し、それ以来CEO兼社長を務めている。彼は1999年に上場した同社株の約3%を保有している。フアンの指揮のもと、エヌビディアのGPUはまずコンピューターゲーム分野で圧倒的存在となり、現在ではAI領域でも支配的な地位を確立している。こうした成長を背景に、同社は2025年10月、史上初の時価総額5兆ドル(約775兆円)に到達した企業となった。台湾に生まれたフアンは幼少期にタイへ移住したが、アジア情勢が不安定化するなかで、家族によって兄とともに米国へ送り出された。
9位:マイケル・デル
資産額:1521億ドル(約23.6兆円。前月比20億ドル[約3100億円]減)
●主な資産源:デル・テクノロジーズ●年齢:60歳●居住地:テキサス州オースティン●国籍:米国
デルがキャリアをスタートさせたのは19歳のときだった。テキサス大学の学生寮の部屋でパソコン販売を始め、1年生の終わりまでに8万ドル(約1200万円)の売上を達成した。現在、彼はデル・テクノロジーズの会長兼CEOを務めている。同社は2016年、デルが約600億ドル(約9.3兆円)を投じてストレージ大手EMCを買収した結果、生まれた企業だ。
デルは、自身の名前を冠した企業を1988年に上場させた後、2013年にはプライベートエクイティのシルバーレイク・パートナーズとともに同社を非公開化した。さらに2018年末、複雑な財務再編を経てデル・テクノロジーズは再び株式市場に復帰した。同社のクラウドソフトウェア事業のVMウェアは2021年にスピンオフされ、2023年に半導体大手ブロードコムに690億ドル(約10.7兆円)で買収された。この買収額の39%がデルに渡った。
10位:ウォーレン・バフェット
資産額:1519億ドル(約23.5兆円。前月比90億ドル[約1.4兆円]増)
●主な資産源:バークシャー・ハザウェイ●年齢:95歳●居住地:ネブラスカ州オマハ●国籍:米国
「オマハの賢人」の異名を持つバフェットは、史上最も成功した投資家の1人とされている。米国議会議員だった父を持つ彼は、11歳で初めて株式を購入し、13歳で初めて納税申告を行った。バフェットが現在も率いるバークシャー・ハザウェイは、保険大手ガイコや電池メーカーのデュラセル、飲食チェーンのデイリークイーンなど数多くの企業を傘下に収めている。しかし2025年5月、バフェットは2025年末をもってCEOを退任する意向を表明した。彼は8月30日に95歳の誕生日を迎えた。
2010年、バフェットはビル・ゲイツ、メリンダ・フレンチ・ゲイツとともに「ギビング・プレッジ」を立ち上げ、ビリオネアたちに資産の少なくとも半分を慈善活動に寄付することを呼びかけた。バフェット自身は、資産の99%を寄付すると宣言している。彼がこれまで寄付した額は約650億ドル(約10.1兆円)に上り、その多くはゲイツ夫妻が設立した財団や彼の子どもたちが運営する財団、そして亡き最初の妻が設立した財団に渡っている。
世界一の富豪は?
2025年12月1日時点で、世界で最も裕福な人物はテスラとスペースXのCEOのイーロン・マスクとなっている。彼の資産額は4830億ドル(約74.9兆円)に上る。マスクは2024年5月下旬、フランスのベルナール・アルノーを抜き、首位の座に返り咲いた。
世界で最も裕福な女性は?
世界で最も裕福な女性は、ウォルマート創業者サム・ウォルトンの娘、アリス・ウォルトンだ。2025年12月1日時点で、彼女の資産額は推定1190億ドル(約18.4兆円)に達し、世界の長者番付全体では15位となっている。
彼女の富は、小売大手ウォルマートの株式に由来し、その大半は故サム・ウォルトンから相続したものだ。アリスの兄弟のロブ、ジム、そして2005年に亡くなったジョンも父からウォルマート株を受け継いでいる。ジョンの遺した株式は妻クリスティ・ウォルトンと息子ルーカス・ウォルトンに相続され、両者ともフォーブスのビリオネアランキングに名を連ねている。


