5位：セルゲイ・ブリン
資産額：2420億ドル（約37.5兆円。前月比270億ドル［約4.2兆円］増）
●主な資産源：グーグル●年齢：52歳●居住地：カリフォルニア州ロスアルトス●国籍：米国
ラリー・ペイジが表舞台から距離を置く一方で、ブリンは再びアルファベットの事業に戻りAI戦略に関与している。彼は2024年、半ば引退状態にあった生活から戻り、グーグルのAI「Gemini」の開発に修正提案を行った人物の1人とされた。また、同モデルが12月に公開された際には「主要貢献者」として名を連ねていた。
ブリンは現在、共同創業者のペイジと同じくアルファベットの取締役を務め、重要な議決権を持つ大株主でもある。11月下旬には、11億ドル（約1705億円）相当のアルファベット株を寄付したことが開示された。この株式のほぼすべては、彼が設立した非営利団体Catalyst4（カタリスト4）に渡ったとされている。同団体は、中枢神経系の疾患と気候変動への取り組みを主な活動領域としている。
6位：マーク・ザッカーバーグ
資産額：2220億ドル（約34.4兆円。前月比10億ドル［約1550億円］減）
●主な資産源：メタ（旧フェイスブック）●年齢：41歳●居住地：カリフォルニア州パロアルト●国籍：米国
ザッカーバーグは2004年、ハーバード大学在学中にフェイスブック（現メタ）を共同創業した。同社は現在、世界最大のソーシャルネットワークへと成長し、ユーザー数は世界で数十億人規模にのぼる。メタはその後、インスタグラムやWhatsAppを買収し、いずれも大幅に成長させた。同社を2012年に上場させたザッカーバーグは、その後もCEOの座を維持しており約13％の株式を保有する大株主である。
10月にザッカーバーグはウォール・ストリート・ジャーナル主催のInnovator of the Year Awardsに出席し、妻のプリシラ・チャンが、疾病研究や治療支援に取り組む夫妻のフィランソロピー活動で最高賞を受賞した場に立ち会った。このイベントでは、歌手のビリー・アイリッシュが観客に向けて「もしあなたがビリオネアなら、なぜいまだにビリオネアでいられるの？」と問いかける一幕もあった。
7位：ベルナール・アルノー
資産額：1900億ドル（約29.5兆円。前月比70億ドル［約1.1兆円］増）
●主な資産源：LVMH／高級ブランド事業●年齢：76歳●居住地：パリ●国籍：フランス
アルノーは高級ブランドグループLVMHのCEO兼会長を務めている。彼は、建設業で成功し巨額の富を築いた父の資産から1500万ドル（約23億円）を用いてクリスチャン・ディオールを買収し、キャリアをスタートさせた。アルノーはその後、ルイ・ヴィトン、クリスチャン・ディオール、モエ・エ・シャンドン、セフォラ、ジュエリーブランドのティファニーなど、約70のファッション・化粧品ブランドを擁する世界最大の高級ブランド企業を築いた。
アルノーの子ども5人は全員、LVMHグループの事業に携わっている。2024年には、息子のアレクサンドルとフレデリックが取締役に就任し、アレクサンドルはワイン・スピリッツ部門の副CEOに任命された。ディオールを統括する娘のデルフィーヌと息子のアントワーヌはすでに取締役に名を連ねており、2024年にはフレデリックがLVMHの持株会社の責任者にも任命された。最年少の息子ジャンは、ルイ・ヴィトンで時計部門のディレクターを務めている。アルノーは、2023年前半の大半と、2024年2月から同年5月末までの期間で世界一の富豪となっていた。
