暗号資産

2025.12.03 09:00

イーロン・マスクが再び衝撃予測、米国の「債務危機」はビットコインの高騰を生むか

Anna Moneymaker/Getty Images

コロナ禍の財政出動がインフレを招く中、AIの進歩がデフレ経済を引き起こすと語る

いわゆる法定通貨に対する不安は、ビットコインの論文が登場した2008年の金融危機における政府の救済措置、そして、コロナ禍における数兆ドル(数百兆円)規模の財政出動を経て、この数年で増大している。

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政府の景気刺激策を引き起こし、サプライチェーンを混乱させたコロナ禍におけるロックダウンは、世界的に大規模なインフレを引き起こした。一部の人々は、これにより米国は既存の債務利息の支払いのためにより多くのドルを発行せざるを得なくなり、米ドルは「死のスパイラル」にあるのではないかと懸念している。

マスクはカマスに対し、「米国は、2兆ドル(約310兆円)規模の赤字を抱え、資金供給量をかなり大幅に増やしている」と語り、今後3年以内に、AIの進歩により財とサービスの生産がデフレ経済を引き起こすのに十分なほど増加すると述べた。

「私の推測では、3年以内、あるいはそれよりも早く、財とサービスの生産量がインフレ率を上回るだろう」とマスクは述べた。「その3年が経過した後には、デフレになり、金利がゼロになり、債務は今よりも小さな問題になるかもしれない」。

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米ドルには「望みがない」と語るマスク

マスクは、先の大統領選挙で38兆ドル(約5936.5兆円)を超えた債務残高の急増に対する警告を発し、トランプのホワイトハウス復帰を助けてきた。しかしその後、政府支出の抑制をめぐる意見の相違により、マスクとトランプは仲違いをすることになる。マスク自身が手掛けた政府効率化省(DOGE)は、当初約束していた数兆ドル(数百兆円)規模の節約を達成するには至っていない。

ビットコインと暗号資産に対するマスクの支持は、コロナ禍のピーク時からは衰えているものの、彼はビットコインだけでなく、お気に入りの暗号資産であるドージコインへの支援を継続している。

ホワイトハウスを去った後、マスクは、自身が結成したアメリカ党は米ドルよりもビットコインを支持するだろうと述べ、ドルやその他の資産に裏付けられていない通貨には「望みがない」と述べた。

安全資産という期待と市場の現実、意見が分かれるアナリスト

直近では、金と銀が上昇する一方でビットコイン価格は急落しており、アナリストたちの間では、ビットコインが金や銀の好調さに追いつくかどうかについて意見が分かれている。

AJベルの投資ディレクターであるラス・ムールドは、Eメールでのコメントで、「ビットコインが苦戦している時に、銀と金が急騰している理由はまた別の問題だ」と述べた。

「暗号資産の支持者たちは、ビットコインは貴金属とまったく同じくらいの安全資産であり、少なくともビットコインに関しては、供給が有限であるおかげで、債務の増大と通貨価値の切り下げに対する、(貴金属などと)同様に効果的な保護手段であると主張する。

しかし、暗号資産の資産クラスとしてのパフォーマンスは概して『リスクオン』(リスクを取って利益を狙う資産)であることが多く、『リスクオフ』(安全資産)であるようには見えない。直近のビットコインの急落は、米国株式の上昇が一時停止し、AI株の評価額や、その支出計画が本当に正当化できるのかどうかについて、懸念が生まれつつあるのと同時に起こっている」。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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