デイリーユーザーが1億人と伝えられるメッセージアプリ、Snapchat。市場価値は約160億ドル(約1兆9300億円)と言われる同アプリが、今回初のアプリ内課金機能を実装した。
その機能の名は「リプレイ」。アプリ上で受け取った“消える写真”や動画のリプレイ(二次再生)が有料で可能になる。同社が9月15日のブログの投稿で発表した。
金額は3回分で99セント。Snapchatにアプリ内課金が導入されるのはこれが初めてだ。Snapchatでは以前から1日1回無料でリプレイ権を与えていたが、課金することでその回数が増やせることになる。
アプリ内課金はWeChatやLINE、カカオトークなどのメッセージアプリに莫大な売上をもたらした。Snapchatがそれに追随するのは不思議なことではない。同社ではアプリ内のディスカバー機能において、広告主のコンテンツを掲載することでも収入を得ている。また、地域やイベント関連のスナップをキュレーションすることでも売上を上げている。
これとは別に、Snapchatはセルフィー(自画撮り)の加工ツールの提供も開始した。レンズと呼ばれるこの機能は、フィルターや、グラフィックス、サウンドをスナップの加工に使用できるもの。ユーザーは自身の顔を歪ませるなどの機能を楽しめる。
.@Snapchat just brought it to a new level. #GetWeird pic.twitter.com/nVNWY0O5oF— Stuart Drew (@studrew1) 2015, 9月 15
また、トロフィーと呼ばれるアプリ内報酬とステッカー機能の追加も発表された。これは投稿の数に応じて、ユーザーに報酬が与えられる機能。報酬はプロフィールページのトップにあるトロフィーアイコンから確認できる。
莫大なユーザー数にも関わらず、Snapchatの売上は依然として初期の段階だ。ニュースメディアRe/codeは7月、Snapchatが5000万ドル(約60億3000万円)の売上を達成すると予測した。
同社はスタンフォード大学のエヴァン・スピーゲルとボビー・マーフィーにより2011年に創業され、現在、13歳から34歳の米国のスマホユーザの60%以上がこのアプリを利用中。5月にSnapchatは5億3800万ドル(約648億円)の資金調達に成功している。