ヘルスケア

2025.12.02 12:30

米国のワクチン論争 子どもへの接種の重要性を小児科医が解説

Getty Images

高齢者や免疫不全者に対する懸念

影響を受けるのは子どもだけではない。子どもたちが保育園や学校からウイルスを持ち帰った場合、祖父母など同居する家族が命に関わる病気にさらされる可能性はあるのだろうか? あるいは免疫不全状態の家族、例えばがんの治療中や全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチなどの免疫疾患に使用される免疫抑制剤を服用している人は大丈夫だろうか? あるいは、うっ血性心不全や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの基礎疾患を持つ人々についてはどうだろうか? 現代では65歳以上の成人の93%が少なくとも1つの慢性疾患を、79%は2つ以上の慢性疾患を抱えている。高齢者がこれほど多い地域であるにもかかわらず、フロリダ州はなぜこうした人たちを危険にさらそうとするのだろうか?

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海外渡航の影響も

国際化が進み、人々が頻繁に海外へ渡航する中、大陸を隔てた感染症がわずか数日で私たちの身近に到達することもある。現代、この危険にさらされる確率は歴史上のいかなる時期よりもはるかに大きい。医師だけがそう考えているわけではない。

米ハーバード大学と米調査会社SSRSが3月に実施した世論調査によると、調査対象となった米国人の79%が、麻疹、おたふく風邪、風疹などの予防可能な病気に対するワクチン接種を義務付けるべきだと回答した。この意見は民主党支持者と共和党支持者の双方に共通していた。米紙ニューヨーク・タイムズと仏調査会社イプソスが今年初めに実施した世論調査でも、米国人の約7割が、健康な子どもたちへのワクチン接種を義務化すべきだと考えていることが明らかになった。

小児科医として、筆者は幼い子どもを持つ家族のことを心から心配している。もし筆者がフロリダ州で開業していたら、上記のような事例が再び増加することを覚悟していただろう。親として、子どもたちがワクチン接種計画を全て終了し、守られていることに安心している。だが、将来が心配だ。

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forbes.com 原文) 

翻訳・編集=安藤清香

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