ある動画では、濃霧に紛れてドネツク州コスチャンティニウカへの侵入を試みたロシア軍部隊を、ウクライナ軍第28独立機械化旅団がドローンで攻撃している。ウクライナ軍はほかの方面でも、前進してきたロシア軍部隊をドローンで遮断し、撤退や投降を強いている。
🇷🇺 Russian occupation forces attempted to infiltrate Kostiantynivka under the cover of dense fog —
— NSTRIKE (@NSTRIKE01) November 14, 2025
🔥 Ukraine’s 28th Separate Mechanized Brigade detected the movement of enemy groups in time, and the brigade’s drone operators gave the infiltrating Russian personnel and their… pic.twitter.com/nCh2iHF4X6
とはいえ、悪天候も再び訪れるので、ウクライナはより長期的な解決策を採り入れる必要があるだろう。ウクライナの産業基盤はこれまで、ドローンを迅速に適応させる卓越した能力を示してきた。次世代のドローンは悪天候への耐性を高めたものになると予想され、機体の改良や電子機器の密閉性の強化、突風や降雨にさらされても安定して飛行できるようにする制御アルゴリズムの向上などが図られると考えられる。
さらに、雨や霧、雪のなかでも操縦士が状況認識を維持できるように、低照度カメラや簡易型サーマルイメージング(熱画像)システムを搭載する可能性もある。ウクライナの開発や実戦配備の速さを考えれば、こうした耐候性ドローンが近いうちに登場してもおかしくない。
ロシア軍は歴史を通じてしてきたように、この冬を通じて引き続き天候を利用し、戦場で突破口を開こうとするだろう。現状では、ウクライナ軍のドローンが悪天候のため飛べなくなることで、ロシア軍の機動の自由度が増し、数的優位にまかせた攻撃を強行することが可能になっている。
とはいえ、偉大な軍事指揮官たちが学んできたように、どんな軍隊も天候の影響を逃れることはできないし、戦場での結果は双方がどれほど効果的に状況に適応できるかにかかっている。ウクライナは、その結果がけっしてあらかじめ決まったものではないことを示してきた。厳しい冬の気象が続くなかでも、ウクライナには強靭な防御の仕組みと急速な技術革新を通じて、課題に対応し、克服していく余地がある。


