動画配信サービス「ABEMA」の大相撲中継が盛り上がっている。今年の十一月場所の視聴者数が全世代合計で前年比約1.5倍となり、歴代最高を記録した。とくに10代の視聴者数は約2倍に大きく伸びた。
ABEMAでは、2018年1月場所から全取り組みの生中継を行っている。元横綱の花田虎上氏を専属解説者に迎え、相撲好きで力士の物まねをネタに持つお笑い芸人あかつ氏との実演を交えた「アクション解説」や、元力士、アイドル、アスリートなどの人気者をゲストに迎え、エンターテインメント性を高めている。
ABEMAは、相撲を「もっと若い世代にも知ってほしい」という思いを持ち、従来の中継とは異なる「老若男女、誰もが自由に楽しめる大相撲」を目指して、これからも独自の取り組みに挑戦するということだ。
視聴者数の倍増は、こうした努力が実を結んだ結果だろう。だが、これまでほぼNHK一択の大相撲中継だったが、テレビとは異なるネット配信という自由な形での中継チャンネルを追加したことも大きい。昔から変わらないNHKの中継は、このままずっと変わらずにいてほしいと思う一方で、新しい大相撲の中継が生まれ選択肢が増えることは、相撲好きにとっては嬉しいことだ。



