暗号資産

2025.12.01 10:00

暗号資産支持派ケビン・ハセットが「次期FRB議長」の最有力候補、ビットコインに追い風吹くか

Kent Nishimura/Getty Images

「量的引き締めは12月1日に終了すると考えている。これは事実上の金融緩和だ」と、アーク・インベストのキャシー・ウッドCEOは、11月のポッドキャストで述べた

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2022年に始まったFRBの量的引き締めプログラムは、FRBのバランスシートをピーク時の約9兆ドル(約1404兆円)から6兆6000億ドル(約1029.6兆円)へと縮小し、その流動性を吸収しようとする動きによってビットコインなどのリスク資産に圧力をかけてきた。

ウッドは流動性環境の緩和を指摘し、アークが掲げる長期的なビットコイン価格予測である150万ドル(約2億3000万円)という数字を改めて強調した。

暗号資産投資企業ビットマイン・イマーション・テクノロジーズの会長であり、ファンドストラット・キャピタルの最高投資責任者でもあるトム・リーは、10月中旬から始まったビットコイン価格の下押し圧力はまもなく終わるだろうとCNBCに語った。

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「過去の調整を見ても、ここ数年のビットコイン価格は(中略)いずれも、下落よりも安値からの回復の方が速かった」とリーは述べ、ビットコイン価格は12月に再び10万ドル(約1600万円)を上回り、新たな史上最高値をつける可能性もあると予測した。

「そこから史上最高値への回復速度は、下落よりも速くなる。それは暗号資産市場の下落局面では常に起きている。蓄積されたエネルギーが存在するからだ。人々は待ち構えており、パニック売りや強制売りは発生するが、買い手は忍耐強い。それと同じ事が今後も起きるだろう」。

リーは、12月の会合でFRBがハト派的な姿勢へ転換するという期待が急上昇している点を指摘し、市場は現在、25ベーシスポイントの追加利下げの確率を90%近くまで織り込んでいると述べた。これが実現すれば、9月以降で3回目の利下げとなる。

マーキュリオの最高執行責任者を務めるグレグ・ワイスマンは、「ビットコインは、12月における利下げ期待の高まりの中で9万ドル(約1400万円)台を回復した」とEメールで述べ、同社のプラットフォームでは「一貫した買いパターン」が見られると付け加えた。

「長年のビットコイン懐疑派でさえ、世界の金融市場におけるリスク選好のバロメーターとしての役割を認めつつある。ビットコイン価格は無視できない存在なのだ。私たちは、感謝祭シーズンにおける暗号資産市場全体の反発を目撃している最中であり、世界的なハイテク株の最近の上昇もそれを支えている」。

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翻訳=江津拓哉

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