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2025.11.30 17:00

今なお魅力に満ちた「アマチュア無線」、愛好家は全世界で300万人

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グローバルなコミュニケーションが簡単にできるようになった現在、アマチュア無線「HAM(ハム)」にまだ意味はあるのかと疑問視する声がある。

電波を通じて他のハム仲間と交信するこの趣味について、電子メールやソーシャルメディアといった新技術を十分に受け入れていない老人たちの絶滅危惧種だと呼ぶ人もいる。高価な電子機器を購入し、FCCライセンスを取得し、電離層の気まぐれに左右されるよりも、インターネットで遠く離れた国の人々と簡単に通話できるのだから(これを読んでいるハム無線家なら理解できるだろう)。

驚くべきことに、世界中にはいまだに推定300万人のアマチュア無線家が存在し、その4分の1は米国人だ。実際、この分野は年間1%の成長率を記録していると報告されている。その一因は、モールス信号のライセンス要件が免除されたことにある。

1968年、私はモールス信号を学び、無線理論に関するFCCの筆記試験を受け、初級クラスの無線ライセンス(コールサインWN3JID)を取得した。数年間、私は世界中の7大陸すべての国々と交信した。15歳の時、別のFCC試験を受けて一般クラス(WA3JID)にアップグレードし、より高い送信電力と無線周波数が使えるようになった。

同時に、私の故郷の友人(当時12歳)もライセンスを取得し、少年だった私たちは誰がより多くの国と交信できるか競い合った。私たちはシベリア(そう、冷戦時代でもソ連はアマチュア無線の運用を許可していた)、アフリカのセーシェル諸島、南極大陸、マーシャル諸島、グリーンランド、オーストラリアなど、遠隔地との交信を成功させた。

新しい場所を見つける度にスリルがあっただけでなく、地理学と科学の速習コースにもなった。残念ながら、今日の初等教育機関ではこのような概念が欠けているようだ。

16歳までに、私は100カ国以上と交信し、それらの国々から確認カードを受け取った。それによって、アメリカ無線中継連盟(ARRL)が支援する名誉あるDXCC(アマチュア無線家の特別クラブ)の資格を得た。

次ページ > 少年時代の想像力と好奇心に駆り立てられた私の憧れは、最終的にこれらの場所を訪れることになった

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