サイエンス

2025.12.01 18:00

「自然が描いたアート」をとらえた驚くべき10枚の写真

イリエワニの幼体に飛び乗ったワラストビガエル((c)Genia Ikhfa Anindita, at age 13, of Haruai, Tabalong, Indonesia. Photos courtesy of Nature's Best Photography, All rights reserved.)

7. エメラルドレイクの水面に映る光景(カナダ、ヨーホー国立公園)

エメラルドレイクの水面に映る光景((c) Nadeem Sufi of Chesterfield, Missouri, USA. Photos courtesy of Nature's Best Photography, All rights reserved.)
エメラルドレイクの水面に映る光景((c) Nadeem Sufi of Chesterfield, Missouri, USA. Photos courtesy of Nature's Best Photography, All rights reserved.)

雪と水面が織りなす、このひときわ印象的なモノクロの風景は、ヨーホー国立公園にあるエメラルドレイクに広がる光景で、中央にある真っ赤なコートを着た人の姿が絶妙なアクセントになっている。

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このミニマルに見える光景とは裏腹に、水面の下には複雑な生態系が息づいている。

エメラルドレイクのような湖では、冬の最も寒い時期に、「逆列成層」と呼ばれる現象が発生する。この過程では、表面のやや温かい水の層(約4°C)の上に、より温度が低い氷(0°C)が浮かぶ状態になる。これにより、魚やプランクトンが氷の下で生息できる、安定した環境が生まれる。

8. クモヒトデの軌跡(英スコットランド、ラスケンタイアの砂浜)

砂の上に描かれた、抽象的にも見えるクモヒトデの軌跡((c) Alan Smith of Reading, Berkshire, UK. Photos courtesy of Nature's Best Photography, All rights reserved.)
砂の上に描かれた、抽象的にも見えるクモヒトデの軌跡((c) Alan Smith of Reading, Berkshire, UK. Photos courtesy of Nature's Best Photography, All rights reserved.)

砂の上に描かれた、抽象的にも見える跡は、クモヒトデ綱(Ophiuroidea)に属するクモヒトデが描いたものだ。クモヒトデはヒトデの近縁にあたり、ヒトデと同様に5本の腕を持つが、中央の盤から突き出した腕は、ヒトデよりもかなり長い。そのため、これらの腕を同調させた、船を漕ぐような動きが可能になっている。

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学術誌『The Journal of Experimental Biology』に掲載された研究によると、クモヒトデは、メインの腕となる1本の腕で動きの方向性を決め、隣り合う2本の腕を使った「船を漕ぐ」ような動きで、体を前に進めているという。方向転換をする際には、別の腕をメインの腕として選ぶだけでいい。中枢にある脳ではなく、ネットワーク化された神経系によって、動きを再調整している。

クモヒトデは、このような神経系の仕組みにより、左右相称の形態や中央制御型の中枢を持たないにもかかわらず、迅速で連携した動きが可能になっている。

薄い砂の層で身を隠すクモヒトデは、重要な腐食性生物であり、海の底に存在する有機物を再利用するという、環境に対する主要な役割を担っている。

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翻訳=長谷睦/ガリレオ

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