より持続可能な選択
アルパカウールは最も持続可能な動物繊維の1つだと考えられている。その理由の一部は、アルパカの原産地である南米の環境で培われてきた、その自然適応性に由来する。
アルパカの足裏は硬い蹄がなく、代わりに柔らかい肉球があるため、土壌に与えるダメージが少なく、牧草地を荒らさない。また、羊やカシミヤ山羊のように草を根から引き抜かず、草の上部のみをやさしく食べる習性があり、他の多くの毛糸を生み出す動物よりも飼育に必要とする水が少ない。さらに、他の繊維生産動物と比べてメタンガス排出量が少ないため、環境全体に与える負荷が少ない。
先に挙げたアルパカ繊維の特性は、多くのデザイナーから人気を得ているだけでなく、持続可能性にも貢献する。例えば、アルパカの毛にはラノリンがないため、他の羊毛品種でこの蝋状の刺激物を洗い落とすために用いられる余分な化学処理が必要ない。このような化学処理は、次第に近隣の土壌や水源へ化学物質の浸出を引き起こすおそれがある。
また、アルパカ繊維の高い耐久性という特長は、より長く着用できるということを意味し、焼却・埋立処分されることが多いファストファッションの廃棄物を削減することにも貢献する。
アルパカ製品の持続可能性は、アルパカを飼育してその繊維を加工する南米の先住民コミニティの社会的責任にも及ぶ。PAKA(パカ)やSol Alpaca(ソル・アルパカ)といったアルパカ製品を手掛けるブランドやユニセフ(国際連合児童基金)は、先住民の職人と直接提携し、公正な賃金や安定した雇用を提供すると同時に、何百年も続く伝統的な牧畜や織物の製法を保全している。
このような取り組みから、アルパカ製品を選ぶことは、南米全域の地域社会と彼らが住む土地に、ネットポジティブ(環境負荷の軽減に留まらずプラスの影響まで与えること)な影響を及ぼすことになるのだ。


