リーダーからの声かけは、部下にとっては極めて重要です。
「ドンマイ、ドンマイ」と励ましを言わなければいけないところで、「何をやっているんだ」と言ってしまうリーダーがときどきいます。失敗した部下に、「やっぱり失敗したか」などと言えば、がっかりされてしまうでしょう。
本人がきちんと反省している場合は、あまり叱る必要はないと思います。それよりも、励ましやフォローの言葉をかけたほうがいいでしょう。問題は、本人が反省していないケースです。このときはしっかり理由を伝え、本人にも納得し、反省してもらう必要があります。
部下に何かが起きたとき、もし自分だったら、どんなふうに接してほしいか、少しだけでもいいので想像力を働かせてみるべきだと思います。
それから、相手により伝わりやすいように発する言葉を変える。コミュニケーションの仕方を考えてみる。いきなり頭ごなしに、何も考えずに思いのままを言い放ってしまうのは極めて危険です。
そんな気遣いはせず、怒鳴り散らす上司もいます。威圧感で組織を制圧する。一見、こうした叱り方は楽で簡単なように思えます。誰も反抗しないし、マネジメントもしやすいように思える。
「裸の王様」になってしまわないように
しかし、とんでもない落とし穴が待ち構えています。それは、「裸の王様」になってしまうことです。リーダーに対する恐れから、誰も本当のことを言わなくなります。リーダーは真実がつかめなくなるのです。
データの改竄など、企業の不祥事が後を絶たないのは、上に対して不都合なことが言えない雰囲気が社内にあるからだと思います。
そして、自分で考えない指示待ちの部下が増えます。部下が成長せず、自ら考えるようになってくれなければ、リーダーの仕事は減りません。結局、リーダー自身が困ることになるのです。
そもそも威張り散らしているリーダーに、部下は「ついていきたい」とは思わないでしょう。
一度、叱り方、褒め方を意識してみてはいかがでしょうか。
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