働き方

2025.12.18 10:15

日本で働くドイツ人が「週末や祝日を活用して」リフレッシュする方法

Getty Images

モナさんは東京に住んでいます。

advertisement

「週末があれば、土曜日は東京から日帰りできるところで山歩きなどをして、温泉に入って、日曜日は何もしないでリラックス……というような生活ができれば、長い休暇がなくても、しばらくは持ちこたえられると思う。日本のいいところは祝日が多いところ。さらに祝日が日曜日に当たると、月曜日が祝日になるところ! そこに1日や2日有休をつなげれば、遠出もできて温泉やハイキングなど、じゅうぶんに楽しむことができる。それが今の楽しみ」とのことでした。

有休が取りにくくても、週末や祝日を活用してリフレッシュすることはできます。

どう社内を巻き込めば有休が取れるか

多くの日本の会社で見られがちな、次のようなことについて話してくれました。

advertisement

「日本人が会社を退職するとき、『たまっていた有休を消化して退職する』ことが少なくない。それがとんでもない長さだったりする。でも本来、有休というのは『働いている間に取るから意味のあるもの』よね。有休のあと、社員が仕事に戻って、エネルギーいっぱいで仕事に取り組んで能力を発揮する。それが『やめるときに有休を何週間消化する』となると、それは本来の目的を果たしていないと思う」とモナさん。

会社を辞める人が長い期間有休を消化すると、その間に新しい人を雇えないといった問題が生じることもあります。

何はともあれ「有休は、やめるときにまとめて取る」のではなく「働いている間に、少しずつ取る」ほうが仕事の効率につながります。

さらにモナさんは、「あまり上から目線で言いたくはないけれど、『私(僕)はこんなに休んでない』というような『休んでない自慢』はやっぱり日本で今でもたまに聞くから、『休んでない』=『えらい』という考え方とはサヨナラすべきなんじゃないかな。ドイツでも、例えば自分の会社だとか自分が作り上げた組織だったら、それがアイデンティティになったり生きがいになったりすることはあるけど、平社員や従業員の立場で『仕事がアイデンティティ』という人はまずいないわね。良い意味でも悪い意味でも『替えがきく』存在だからね。だからドイツ人は一般的に仕事に対しては精神的な距離がある。距離が近いのは休暇だけ」と言って笑います。

そしてこんなことを言っていました。

「部下のいる人こそ、部下のお手本になるために、しっかり有休を取ってほしい」

次ページ > 休みに何をすれば、メリハリがつけられるのか

文=サンドラ・ヘフェリン

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事