「自分時間」の有意義な使い方を身に着けるにはどうしたらいいのでしょうか。ドイツ出身のコラムニスト、サンドラ・ヘフェリンさんの著書『有休取得率100%なのに平均年収が日本の1.7倍! ドイツ人の戦略的休み方』(大和出版)から、日本人が日本の会社で働く上で、どんなことができるのかを一部引用・再編集して紹介します。
モナさん(Monaさん、32歳、女性)、ドイツのデュースブルク出身、東京在住。PR関係の仕事に従事。
どうすればちゃんと「休む」ことができるのか
日本で働くドイツ人女性に話を聞きました。
「私は自然の中の山小屋でボーッとするような静かな休暇が好きなのだけれど、それは子供のとき、親に長いサイクリングなど散々アクティブな休暇に付き合わされたから。何が言いたいのかと言うと、『休暇も練習』だということ。親が長い休暇を取って、一緒にアクティブな休暇を過ごしてくれたから、私は『アクティブな休暇は私には合わない』と気づくことができた」。
このように、休暇の過ごし方について失敗した、あるいは合わないと感じたら、今後に活かせばいいだけのこと。
これはある意味、仕事と同じで、「仕事と同じように休暇にも貪欲になる」ということです。
モナさんはこうも言います。
「日本人にとって仕事はアイデンティティのようなところがあるけど、ドイツ人にとってのアイデンティティは『休暇中の自分』だったりするから、根本的な部分が違う」
しかし、60代で年金生活に入り、日本人の寿命が長いことを考えると、「仕事をしている現役のときに、自分時間の有意義な使い方を知っている人」のほうが「老後を充実して過ごせる」ことは言うまでもありません。
「老後なんてまだ先」なんて思わずに、今から「自分はどういう過ごし方をすれば楽しいのか」を把握して実践しましょう。



