──実際にここまで、どのような手応えを感じていますか?
庭崎:最初から順風満帆だったわけではなく、馴染みのお客様からは、昔の売り場も良かったのにというご意見もいただきました。ただ、リニューアル当初と比較すると新規のお客様やリピーターの方も増え、売り上げにつながってきています。今年は本当にいい年になっています。紆余曲折、喧々諤々を重ねたリニューアルでしたが、やってよかったなと本当に思っています。
外国人、日本人、若い方々などとターゲットは絞っておらず、お客様は国籍、ジェンダー問わず、年齢層も幅広く、共通点は物のストーリーが好きな方でしょうか。好奇心をお持ちの方が多いように感じています。
ここで取り扱っているのは日本ブランドに限りません。日本の美意識や日本の感性に通じる海外のクリエイター、日本の素材を使っていたりするブランドも取り扱っています。日本の美意識は、日本だけにあるものではないのかもしれませんね。

村瀬:実はお付き合いが始まった数年前、僕は「和光」に老舗のクラシックなイメージをもっていたのですが、バイヤーさんほか社員の方々とお会いして、皆さんの未来を目指す姿勢にとても感銘を受けました。ものづくりの細部まで見て、それを紹介しようとする熱意にいつも驚かされます。
僕たちのオフィスは東京ではなく、有松にあります。取引先企業の熱量は、どれだけ有松に来ていただけるかをひとつのバロメータとしているのですが、和光の方々は何度も足を運んでくれて。先日は庭崎さんにもお越しいただきました。
日本の伝統工芸や技術に光を当てる大手の百貨店やブランドは多くありますが、CSRの文脈で取り組み、利益を出すことを目的としていないところもある。厳しい言い方をすれば、グリーンウォッシュ的だなと思うこともあります。そんななか、アーツアンドカルチャーという場を作り、約3週間ごとに新しいイベントを全力展開するエネルギーには圧倒されます。
この場でsuzusanのイベントを開催することはプレッシャーもありますが、とてもワクワクしています。僕自身も毎日店頭に立ってインスピレーションを得られたらと思っています。


