働き方

2025.12.05 07:15

Z世代が職場の飲み会、忘年会を求める合理的な理由

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「若者の飲み会離れ」が語られていたのは、つい数年前のことだ。ところが最新の調査では、職場の忘年会に最も参加したいのは20代で、年代が上がるほど参加意欲が下がる傾向が明らかになった。何が変わったのか。若者なのか、それとも働く環境なのか。

パーソルキャリアが運営する調査機関Job総研が、現在就業中の社会人421名を対象に実施した「2025年 忘年会意識調査」から、職場のコミュニケーション文化の変化が浮き彫りになった。

実施率7割、20代の参加意欲が最高に

今年の職場忘年会の実施率は69.1%となり、コロナ禍で16.2%まで落ち込んだ2021年から大きく回復した。また、「参加したい派」(「とても参加したい」「参加したい」「どちらかといえば参加したい」の合計)は60.1%と過半数を占めた。

年代別に見ると、参加したい派の割合は20代、30代、40代、50代と、年代が上がるにつれて減少する傾向が見られた。

コロナ禍入社世代が求めるリアルな会話

参加したい理由のトップは「メンバーとの関係構築」で、次いで「仕事以外の話をしたい」と「飲みの席だけの話を聞きたい」が同率となった。

年代別で見ると、20代、40代、50代の最多回答は「メンバーとの関係構築」だったのに対し、30代は「仕事以外の話をしたい」が最多となった。特に20代は「職場での繋がりを感じたい」「飲みの席だけの話を聞きたい」といった、対面でのコミュニケーションそのものを求める傾向が強い。

コロナ禍で社会人生活をスタートさせた世代にとって、対面での雑談や何気ない会話は「当たり前」ではなく「貴重な機会」になっている。調査でも、テレワーク環境だからこそ感じてきたコミュニケーションのズレを直接の交流で補いたいという背景が指摘されている。

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文=池田美樹

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