4. 白虹(アイスランドのスヴィーナフェルスヨークトル)
アイスランドにあるスヴィーナフェルスヨークトルは、広大なヴァトナヨークトル氷帽の一部を形成する氷舌だ(氷帽とは、陸地を覆う5万平方km未満の氷河の塊のこと)。
『Cold Regions Science and Technology』に掲載された研究が説明するように、氷舌とは水面に浮かんでいる細長い氷河のことで、突き出しながらも谷壁によって押しとどめられている。
この地が、地質学と気候学が交わる印象的な場所であることは、写真が捉えている「白虹」(別名:霧虹)を見ればわかる。白虹ができるのは、太陽光が微細な水滴に反射して、すべての波長(色)が同じように散乱し、色を一切もたない、神秘的に輝く弧をつくり出すからだ。
生態学的に見ると、これらの氷河はほとんど逆説的な存在だ。表面は荒涼とした不毛の地のように見えるが、氷河の下やその周辺には、多くの生命体が息づいている。スヴィーナフェルスヨークトルからの氷河融解水は、ミネラルを豊富に含んだ氷河前縁河川へと流れ込む。そのおかげで、マット状に増殖した微生物マットと苔が育ち、新しく露出した岩に群生するのだ。


