46人の億万長者とその他の共和党員が、ドナルド・トランプ大統領の2度目の政権移行チームに合計1400万ドル(約21億8400万円。1ドル=156円換算)を提供したことが、先日公表されたリストによって明らかになった。同リストは、これまで献金者名を伏せていたことへの批判を受けて公開されたものであり、リストを見ると、多くの献金者が第2次トランプ政権でその後に役職を得ていることが分かる。
ニューヨーク・タイムズが公開したリストによれば、政権移行チームに貢献した献金者は合計46人だった。政権移行チームはこれにより1400万ドル(約21億8400万円)強を調達し、支出額は1370万ドル(約21億3700万円)だった。
リストに含まれる主要人物の中には、億万長者のハワード・ラトニックとリンダ・マクマホンがおり、両者は政権移行チームの共同議長を務め、その後それぞれ商務長官と教育長官に任命された。
他にも、ポール・シンガー、ジェフ・ヤス、スティーブ・ウィトコフといった億万長者がリストに名を連ねており、ウィトコフはその後、トランプ政権の中東担当特使に任命されている。
そのほかにも、多数の献金者がのちにトランプ政権内で役職を得ている。たとえば弁護士のスタンリー・ウッドワード・ジュニアは現在司法省の高官であり、また現オハイオ州南地区連邦検事のドミニク・ゲラーチェ2世も献金者の1人だ。
移行チームは、個々人の献金額を開示していない。しかし、本件では1人当たり5000ドル(約78万円)に献金額の上限を設定する一般調達局との協定を締結しておらず、献金者がそれを大きく上回る額を提供した可能性が高い。
移行チームは、こうした協定に署名しなかったことで以前から批判されていた。この協定を結んでいれば、資金提供や支援を受けた献金者のリストを早期に開示する義務が生じるためである。
「トランプ大統領は支援者や献金者に対し、大いに感謝している。しかし、過去の政治家とは異なり、大統領は誰にも買収されることなく、国にとって最善の利益となることを行っている」と、移行チームの広報担当を務めるダニエル・アルバレスはタイムズに語った。「それ以外の示唆はすべて虚偽である」。



