生成AIに関する講座で学べること
どのAI講座にも長所と短所がある。完全無欠の講座は存在せず、またAIは進化が非常に速いため、例えば6カ月前に作られた講座であれば、すでに一部の内容が古くなっている可能性がある。
今回私が受講した講座でも、その点は一部で当てはまっていると感じた(ちなみに、この講座は本来2時間程度で終わる内容だ。しかし、恥ずかしい話だが、私は修了するまでに2カ月ほどかかった)。
そのため、最近更新されたばかりの講座やリリース直後のものを受講することをお薦めする。もしくは、各セクションについて自分でも最新情報を調べ、AI分野の最新動向に照らして内容を補正することも時には必要だろう。
なお、Courseraの一部講座には「recently updated(最近更新済み)」と書かれたものもあり、更新された月が表示されている場合もあるため、チェックするといい。
生成AIを扱う講座では、基本的な内容はどれも共通している。一般的には、次のようなことを学ぶことができる。
・生成AIの用語整理
・AIの基礎
・応用AIの例とユースケース
・プロンプト技術
・AI倫理の基礎
こうしたトピックは、Codecademy(英語のみ)、Microsoft Learn(日本語)、Google Cloud Skills Boost(講座により日本語字幕あり)、Coursera(講座により日本語字幕あり)、Pluralsight(英語のみ)などで提供されている初心者向けの生成AI講座なら、ほぼ共通して扱われている。
今回私が受講した『リーダーのためのジェネレーティブAI』では、特にハンズオンのユースケースと、ビジネスリーダー向けのChatGPTプロンプト技術に強く焦点が当てられていた。ヴァンダービルト大学の教授である講師陣が画面上で多くの例を示しており、非常に実践的でわかりやすかった。
ただし、私には一部の内容がやや基礎的すぎると感じた(これはおそらく、私が過去2年半、この分野を研究し執筆してきたためだ)。内容が表面的にとどまっていると感じる部分もあった。
例えば、これがリーダー向けの講座である以上、本来ならAI戦略のモジュールや、組織にAIを導入・展開する方法についての動画があってもよいと感じた。実際、講座全体を通じてその話題には触れられていたが、私が期待したほど深掘りされてはいなかった。
とはいえ、この講座は『Generative AI Leadership & Strategy Specialization』と呼ばれる専門講座群の一部であり、残りの2つの講座ではAI戦略やガバナンスについてより詳しく扱っている可能性もある。


