サイエンス

2025.11.26 18:30

人のように「滑稽で、不器用で、愛らしい」動物たち、思わず微笑んでしまう写真

スマトラオランウータン((c) Marco Gaiotti of Genova, Italy. Photos courtesy of Nature's Best Photography, All rights reserved.)

生物学的な観点から見れば、この写真に捉えられているような遊び行動は、ゴリラが生き抜いていくために不可欠だ。霊長類にとって、互いにじゃれあう行為は、人間の子どもと同様に、社会的スキルや集団内の順位、感情調節を学ぶ手段となる。

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学術誌『Genome Research』に発表された研究が指摘するように、ゴリラは人間とDNAの98%を共有している。その意味では、ゴリラの行動が我々と類似していても、さほど驚くことではない。

とはいえ、この2頭の姿には思わず笑みがこぼれる。世界有数の生物多様性を誇る森林の奥深くでさえ、笑いは共通言語であるということを、彼らは思い出させてくれる。

2. ワオキツネザル(マダガスカル)

自らの尾をかじるワオキツネザル((c) Andy Rouse of Wales, UK. Photos courtesy of Nature's Best Photography, All rights reserved.)
自らの尾をかじるワオキツネザル((c) Andy Rouse of Wales, UK. Photos courtesy of Nature's Best Photography, All rights reserved.)

このワオキツネザル(学名:Lemur catta Linnaeus)が自らの尾をかじる姿は、紛れもなく貴重な瞬間に感じられる。しかしこれは、動物学者がこれまでに観察した、ワオキツネザルの尾に関連する行動のなかで、最も興味深いものとまでとは言いがたい。

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2017年に学術誌『American Journal of Primatology』に発表された研究が説明するように、ワオキツネザルは、「匂いを使った求愛行動」でも知られている。ちょっとばかげているように感じるかもしれないが、これは、オスのワオキツネザルが、臭腺から出る分泌物を尾にこすりつけた後、メスに向かって振りかざして自分を印象づけようとする行為だ。だが、人間の女性の場合と同じく、このような行動は往々にしてオスへの攻撃を招く。

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翻訳=高橋朋子/ガリレオ

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