例えば、4年以上継続勤務していれば在宅勤務や時短勤務の従業員も昇進の対象となる制度を導入。また、従業員の評価は半期ごとに自己評価をプレゼンしてもらい、他者評価と組み合わせて判断している。年齢や勤務時間ではなく、成果やチームへの貢献度を重視して多様な働き方を認めながら成長機会を設計しているのだ。それは歯科衛生士の負のスパイラルを断ち切ることにつながっている。「働きながら、徳と才を磨ける会社にしたかったんです。徳は、体調管理ができていて毎日まじめに勤務できる、期日を守る、報連相できるとか当たり前のこと。才は成果やスキルを指します。当社ではこの徳と才の両方を評価軸にしています」
こうした仕組みのもとで従業員が成長機会を適切に生かして活躍できるよう、採用と育成にも力をいれる。人材は、同社の理念「自立、挑戦、賛同」に基づいて採用・育成。18年から採用基準を明確にし、“成長したい人だけ”を採用する。
「業務外での学びの時間も喜びに感じる方を採用することにしました。勉強したいですか? 成長したいですか? と問いかけるんです。2次選考に進むかどうかも、求職者側に選択権を与えるようにしています。これによって組織は大きく変わりました」
また、入社後の育成にも時間をかける。毎週月曜日に店舗を一日休業して行われる全体勉強会では、必ず1時間は柏野によるビジョンやポジティブエピソードの共有の時間がある。そのほかマネジメント向け研修、“ヒヤリハット”など現場の課題や改善点の共有、お金の使い方に関する勉強会、各従業員が自身の業務を振り返り共有する時間も用意される。同社の従業員は手帳「アチーブメントプランナー」を用いて、日常的に自身の人生の目標やキャリアの目標などを設計しており、それらの目標達成に向けて、目の前の業務を離れて内省する時間を大切にしているのだ。
「全体勉強会は、回数を増やしていて今は週1回がベストだと感じています。忙殺されると大切なものを見失いますから、整える時間は重要なんです」。こうした新しい労働環境づくりによって、店舗責任者などにキャリアアップする人材も誕生。中でも創業時からのメンバーのひとりは、22年にオーラルケア商品の開発・販売などを手がける子会社ラビットの社長に就任し、経営者に転身。新たな道を切り開いた。
26年には新たに3店舗を増やし、研修事業も広げ3年後には売り上げ10億円を目指す。
ボーテ◎2014年、大阪市で創業。ホワイトニング・デンタルエステ導入支援をはじめ、スタッフ育成・接遇・マネジメント研修を全国で展開。年間1万症例を誇る臨床実績をもとに、女性が自立して輝ける歯科業界の未来を創造する。


