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2025.11.30 11:15

中1起業家が立ち上げた、子ども目線のコミュニティーアプリ

プレスリリースより

プレスリリースより

大人が作って子どもたちが遊ぶサービスは数々あるが、子どもが子どもの目線で立ち上げた子どものためのコミュニティーは珍しい。現在中学校1年生の飯尾龍成さんは、全国の子どもたちがつながって、いっしょに好きなことができるコミュニティー「Beyond the Box」を立ち上げた。このほど法人化され、アプリ開発を急いでいる。

小規模な小学校に通い、5年生のころに自宅学習に切り替えた飯尾さんは、共通の趣味を持つ友だちと出会える機会が少ないことを寂しく思っていたが、在宅ワークの母親がリモート会議で会社の人と歓談している様子を見て、インターネットを使えば全国に仲間を作れることに気がついた。そして、「子どもたちが安心して出会い、つながり、広がっていく」新しいコミュニティーを立ち上げた。学校の外にも仲間がいる、「出会いの当たり前」を形にするという。

飯尾龍成さん。

11月21日、Beyond the Boxは法人化を果たし、現在、アプリの開発を進めているが、これまでも、オンライン交流会のほか、自習室、ゲームイベント、英語教室などを開催してきた。またここで知り合った仲間たちによる対面交流会も複数開かれている。

Beyond the Boxは、すべての子どもたち(小中学生)を対象に、自分の世界を広げて夢をかなえることを目標にしている。そこでアプリでは、次の3つのステップを設定している。

1 出会う:自分のプロフィールを公開して50種類以上の「趣味タグ」から仲間を探すことができる。

2 話す・遊ぶ:Slackを使ってテーマごとにチャンネルを設け、定期的にオンライン交流会を開く。自分たちで主催して自由に活動を広げていく仕組みだ。

3 リアルイベントで会う:クリスマス会や水鉄砲大会などのイベントを実施する。企業や地域と連携したイベントも計画しているという。

さらに、夢をかなえたい子どもたちのために、その道の専門家によるトークイベントやセミナーも定期的に開催する予定だ。Beyond the Boxは「単なる交流アプリではなく、出会いから挑戦、そして未来につながる学びのコミュニティを目指しています」とのこと。

CAMPFIREのBeyond the Boxキャンペーンページより。
CAMPFIREのBeyond the Boxキャンペーンページより。

アプリ開発や運営は、メンバーの保護者、アプリ開発者、教育関係者など多くの大人がサポートしている。アプリはプロトタイプが完成し、まもなくテスト運用が始まる段階までこぎつけた。現在、資金調達のためのクラウドファンディングもCAMPFIREで実施している。

Beyond the Box独自調査の結果(CAMPFIREのBeyond the Boxキャンペーンページより)
Beyond the Box独自調査の結果(CAMPFIREのBeyond the Boxキャンペーンページより)

遠い昔、公園に行くと違う小学校の知らない生徒がいて、いつのまにかみんなが仲良くなっていっしょに遊んでいた。習いごとや防犯上の理由で、そんな物理的な出会いが難しくなった今でも、子どもたちの思いは同じだ。環境が変われば、そこに適した形でつながりを持つ。そこに飯尾さんのようなずば抜けた「まとめ役」が現れたことで、新たな子ども社会が、全国規模で、大人も巻き込んだ、昔よりも何倍も強力なコミュニティーとして花開こうとしている。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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