起業家

2025.11.28 08:05

「日本を救う」モビリティの未来図。ディープテック企業に進化するLuup:岡井大輝

岡井大輝|Luup

一方で、新型車両の開発は、「高コストな初期投資を誰が負うか」という問題が高いハードルになる。Luupは自ら車両を開発し、シェアリングサービスで提供することで、この問題を克服できる。さらに、利用後のユーザーの声を即座に拾い、R&DのPDCAを高速で回せる強みも。「都市部と地方部の両方で成立する公共交通が将来の日本を救う肝になるはずです。Unimoは三輪で自立するため、将来的に自動運転にもつなげていける可能性があり、その大きな一手だと思っています」と岡井は力を込める。

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未来への投資と同時に、足元ではテクノロジーを活用した安全対策にも注力してきた。今春にはGPSを活用した危険行動検知システム「LUDAS」を導入。危険行動を検知したユーザーに対して警告や利用停止措置を行っている。警察が取り締まった違反情報を個人情報ではないかたちでLuupが受け取り、悪質なユーザーのアカウント凍結などの措置を効果的に講じるといった取り組みも実現している。岡井によれば、「違反の多くは故意によるもの」であり、LUUPの社会的な信頼性と安全性を高めるためには違反を繰り返す悪質なユーザーをどれだけ減らせるかが重要になる。今後数カ月から1年のスパンで大きな成果が期待できると見ている。

LUUPの事業拡大につれ収益性はさらに向上する見込みで、それをUnimoの実用化などに向けた将来への投資につなげる。Luupはもはや、R&Dに積極的に資本を投下する「ディープテック」企業に進化しつつあるのだ。

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岡井大輝◎戦略系コンサルティングファームを経て、2018年にLuupを創業。代表取締役CEOを務める。19年には、業界の安全性向上と社会実装を目的としてマイクロモビリティの業界団体を設立。東京大学農学部卒業。

文=本多和幸 写真=小田駿一 ヘアメイク=yoboon

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