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2025.11.29 17:00

「人生を変える」3つの効果的習慣──脱・ネガティブ思考の黄金ループを回す方法

Shutterstock.com

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「80対20の法則」として一般的に知られているパレートの法則は、全体の成果の8割は2割の要素が生み出しているとうたっている。この法則を自己啓発に当てはめると、いくつかの基本的な習慣を忠実に守ることで精神的なウェルビーイングや人間関係、人生全般に大きな恩恵をもたらすことができるということになる。

もちろん、SNSや絶え間ない他人との比較によって、凝った朝の習慣や高価なサプリメント、新しい生産性向上アプリがあふれる迷路に迷い込む可能性がこれまでになく高まっている。だが心理学の研究ではいまだに、深みのある基本的な慣習こそが、人生の困難をうまく乗り越える方法を決定的に変える可能性を秘めているとみているようだ。

この変革は、理想的な習慣を発見することではない。人生のあらゆる領域にポジティブな変化の波及効果をもたらす、大きな影響力のある習慣を見極めることだ。

科学に裏打ちされた、永続的な変化をもたらす最も強力な促進剤となる習慣を3つ紹介しよう。

1. 人との交流を伴う運動

運動は、おそらく誰にでもできる最も効果のある習慣だ。簡単で軽い運動(ウォーキングやストレッチ、短時間の有酸素運動など)でも、気分や体力、ストレスへの抵抗力、睡眠の質に大きな効果をもたらすことが証明されている。だが運動に社会的なつながりの要素を加えると、大きな影響を及ぼす習慣となる可能性がさらに高まる。

19万人以上が参加した15の研究の大規模なレビューでは、推奨される運動量の半分(例えば、週に約1.25時間のウォーキング)を行うだけで、うつを抱えるリスクが18%低下することが示された。推奨される運動量(週に約2.5時間)を行えば、リスクは25%減少する。また、座りっぱなしの成人が全員活動的になれば、うつを患う人が約11.5%減ることも示唆されている。

運動の頻度や強度に加え、他の人と一緒に汗を流すことでその効果が倍増することも、同レビューでは指摘されている。チームスポーツをする、ランニングあるいはウォーキングの同好会に参加する、友人と一緒にヨガのレッスンを受けるといった人との交流を伴う運動は、健康を向上させるだけでなく、おそらく現代生活で最も広く見られる問題である社会的孤立に取り組む。

グループでの運動では互いを気に掛けるようになり、これにより脱落しにくくなる。他の人が応援し、再び顔を合わせることを期待していると、人は言い訳をしたり手を抜いたりしにくくなる。

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翻訳=溝口慈子

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