「Cover Your Tracks」と「Am I Unique」で知る、見えない追跡とブラウザー情報
この実態がどれほど蔓延しているか確認したいなら、今すぐ自分の“デジタルな指紋”をチェックすればよい。それには、EFFの「Cover Your Tracks」を使える。
このサイトで、「Test Your Browser」をクリックするといい。理想的には「your browser fingerprint has been randomized」(あなたのブラウザーのフィンガープリントはランダム化されている)と表示され、「although sophisticated adversaries may still be able to track you to some extent, randomization provides a very strong protection against tracking companies trying to fingerprint your browser.」(高度な敵対者がある程度あなたを追跡できる可能性は残るものの、ランダム化は、あなたのブラウザーをフィンガープリンティングしようとするトラッキング企業に対して非常に強力な保護を提供する)と伝えられるはずだ。
しかし、そうならないかもしれない。「your browser fingerprint appears to be unique」(あなたのブラウザーのフィンガープリントは、テスト対象の中で識別可能であるように見える)と表示され、「we estimate that your browser has a fingerprint that conveys at least [x] bits of identifying information」(われわれは、あなたのブラウザーには少なくとも[x]ビットの識別情報を伝えるフィンガープリントがあると推定する)と示される場合がある。
筆者の場合、前者の通知はSafariで、後者はChromeで表示された。相当割合のウェブサイトがこの追跡を実装している。もしあなたのデバイスが密かに追跡可能であるなら、実際に密かに追跡されている。話はそれだけだ。
また、「Am I Unique」というウェブサイトを使えば、デバイスから何十ものデータシグナルを取得できる。「See My Fingerprint」をクリックするだけでよい。別のブラウザー、VPNの利用、さらにはプライベートブラウジングを使いながらでも実行できる。このテストはランダム化されたデータに焦点を当てておらず、あなたを固有の存在として表示する。収集される膨大なデータの詳細な表示は注目に値する。
これら何十ものシグナルが他のスマホと異なるであろうことは、容易に理解できる。あなたのスマホは何らかの形で追跡されている──それを止めることはできないが、軽減することは可能だ。そうするかどうかは、あなたがどの程度プライバシーを重視するかにかかっている。
SafariやFirefoxなどプライバシー保護機能の強いブラウザー、信頼できるVPNアプリ、不要な設定をオフにするなどの対策を実行することで、企業側に渡る情報を最小限に抑え、個人の特定を難しくできる。


