あなたのiPhoneやAndroidは追跡されている──しかも、あなたが止められるような、開示された透明なやり方ではない。あなたのスマートフォンには固有のフィンガープリント(デジタル指紋)があり、完全に隠すことはできず、あなたが気づかないまま密かに収集され得る。これは今まさに起きていることだ。
こうした隠れた追跡がどのようなものか知りたいなら──ワンクリックで自分の目で確かめられる。
iPhoneとAndroidを追跡できる、デバイス・フィンガープリンティングの実態
オンラインでの匿名性とプライバシーは、今や大きなテーマである。最近のポルノアクセスの禁止や、本人確認・年齢確認の義務化を受け、話題の中心になっている。こうしたニュースの見出しを煽っているのは、メッセージやオンライン活動を監視し、あなたが誰で何をしているかを確認しようとする動きで、長年のプライバシー強化の取り組みを逆行させようとする立法者たちの動きだ。
そこで浮かび上がるのが、デバイス・フィンガープリンティングという厄介な端末識別技術だ。トラッキング用クッキーを無効化し、プライベートブラウジングを有効にしているから安全だと思っている人がいるかもしれない。それは間違いだ。あなたのスマホは一見無関係なデータアクセスの痕跡を差し出している。それぞれは単独では無害だが、十分な量が揃えば、あなたのスマホは一意になる。
そして、あなたは追跡・プロファイリングされる。オンライン活動がデバイスに紐づけられる。そして、識別可能な活動が1つでもあれば、そのデバイスをあなた個人と結び付け、匿名化されたプロファイルを再識別できる。
デジタル・フィンガープリンティングは今年初め、ニュースの見出しを飾った。グーグルがこの手法に対する禁止を撤回したからである。そしてこの侵襲的な追跡は、ブラウザーの範囲を超えてスマートデバイス全般──たとえばテレビやゲーム機──にまで広がっている。
アップルのSafariとモジラのFirefox
フィンガープリンティングを完全に止めることはできないが、トラッカーが望むあらゆるデータを吸い上げるのを難しくすることはできる。アップルのSafariとモジラのFirefoxは、新しいアンチ・フィンガープリンティング技術を採用し、今やデフォルトで導入されている。また、VPNはデバイスが発するさまざまなシグナルを止めることはできないものの、その一部を遮断することはできる。
この状況は、「すべての」ウェブサイトがあなたを追跡していることを意味するか。答えはノーだ。しかし「多くの」サイトはそうしている。そしてモジラが警告するように、「フィンガープリントを利用する事業者は、あなたの知らないうちにあなたを継続的かつ不可視に特定でき、悪意のある者があなたの同意なしにあなたを追跡することを可能にする。オンライン・フィンガープリンティングは、どのブラウザーのプライベートブラウジングモードを使っても、数カ月間にわたりあなたを追跡できる」。



