映画

2025.11.23 15:30

1作31億円超の報酬、「配信で最も稼ぐ映画スター」となったマーク・ウォールバーグ

俳優のマーク・ウォールバーグ(Photo credit should read Wiktor Szymanowicz/Future Publishing via Getty Images)

興行成績に左右されない高額報酬、新スター群「Aマイナスリスト」にハリウッドが注目

ハリウッドでは今、この層を「Aマイナスリスト」と呼ぶようになっている。彼らは高額のギャラを手にする一方で、従来の映画ビジネスで重要だった公開後に支払われる成功報酬型の支払いを得られない。なぜなら、ストリーミング作品には、その仕組みが存在しないからだ。この層には、ケビン・ハート、シャーリーズ・セロン、ジェイソン・ベイトマン、ミリー・ボビー・ブラウンといった俳優が含まれる。彼らはここ数年、ほぼネットフリックス作品だけに出演し、劇場映画からは到底得られないレベルの高額な報酬を受け取ってきた。

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この層にはまた、2024年にネットフリックスの『アトラス』で製作・主演を務め、推定1650万ドル(約26億円)を得たジェニファー・ロペス、プライムビデオ版『ロードハウス/孤独の街』のリメイクと、Apple TV+のシリーズ『推定無罪』の2本で推定2300万ドル(約36億円)を稼いだジェイク・ギレンホールも含まれる。

これを踏まえると、レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピット、デンゼル・ワシントンなど劇場で集客力を持つスターが、ストリーミング作品に出演する場合3000万〜4000万ドル(約47億〜63億円)の出演料を求めるとフォーブスは推計している。

配信独占作などを積み上げ年収約94億円に到達、「最大のスターはマーク・ウォールバーグ」

そして、このAマイナス層で最も精力的に動いているのは、午前4時起床の生活スタイルと数々のベンチャービジネスで知られるマーク・ウォールバーグだ。2025年に彼は、2本のストリーミング独占作品に加え、限定公開の劇場映画『フライト・リスク』にも出演した。この映画は1月の興行収入こそ4800万ドル(約75億円)に留まったが、ビデオ・オン・デマンドで好調だった。

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フォーブスは、テレビ番組からの収入や、過去作品のロイヤリティを含めてウォールバーグが2025年に稼いだ金額を、税金やエージェント、マネージャー、弁護士への支払い前で6000万ドル(約94億円)と推定している。この額は、2024年の「最も稼いだ俳優ランキング」であれば第5位に相当する規模だ。

「ストリーミングで最大のスターはマーク・ウォールバーグだ」と語るのは、ハリウッド最大級のタレントエージェンシーWMEの会長アリ・エマニュエルだ。彼は先月、ポッドキャスト番組The Townで、ウォールバーグは劇場公開作品で観客を呼ぶタイプのスターとは別の“カテゴリー”に属すると強調し、「ストリーミング映画でいえば間違いなくナンバーワンだ。議論の余地はない。彼の作品群を見ればすぐにわかる」と述べていた。

数字は彼の主張を裏付けている。Parrot Analytics がプラットフォーム横断で試算した“世界のストリーミング収益価値”によれば、2020年以降にウォールバーグの映画が生み出した収益は、加入者獲得や維持、広告効果を含めて推定6億8000万ドル(約1068億円)に達している。

ただ、エマニュエルの賛辞自体は客観的なものとは言い難い。彼は約30年にわたりウォールバーグのエージェントを務めており、ウォールバーグが製作したHBOの人気ドラマ『アントラージュ★オレたちのハリウッド』で、ジェレミー・ピヴェンが演じたアリ・ゴールドのモデルにもなった人物だ。

次ページ > アマゾンやネットフリックスで首位を獲得し、看板スターを超える視聴時間を叩き出す

翻訳=上田裕資

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