北米

2025.11.21 10:00

9月の米雇用データ、失業率は4.4%に悪化の一方で雇用者数は大幅改善の11万9000人増

Joe Raedle/Getty Images

Joe Raedle/Getty Images

米国時間11月20日に公表された米労働統計局(BLS)の遅延データによると、9月の雇用者数は大幅に増加した一方、失業率は悪化した。ここ数カ月の雇用急減を予想していた市場関係者は、待ち望んでいた経済の実態を垣間見ることとなった。

9月の失業率は4.4%となり、ファクトセットがまとめた市場予想の4.3%を上回った。

一方、9月の非農業部門の雇用者数は11万9000人の増加となり、市場予想の5万8000人増を大きく上回った。8月の2万2000人増から大幅な改善となる。8月の数字は、7月の7万9000人増から大きく悪化し、市場予想も下回っていた。

雇用の増加は主にヘルスケア分野が牽引し、4万3000人分の新規雇用が生まれ、さらにバーやレストランで3万7000人、社会的支援の分野で1万4000人の増加が続いた。

一方、運輸および倉庫分野では2万5000人の減少、そして歴史的に雇用拡大に貢献してきた政府分野は3000人の雇用減となり、年初からの累計では9万7000人の雇用減となった。

労働省が20日に発表したところによると、11月15日週の新規失業保険申請件数は22万件で、前週比で8000件減少し、市場予想の22万7000件を下回った。同省が今週初めに公表した10月18日週の新規失業保険申請件数(23万2000件)からやや改善した。

11月の失業率が上昇したかどうかについては不透明である。BLSは19日、10月分の雇用統計を公表しないと発表し、このデータは11月分の報告に合わせて発表される予定だとした。当局は11月分の雇用データの発表を12月16日に延期するとしたほか、政府閉鎖の影響で10月は世帯調査が実施されなかったため、10月分のデータには失業率が含まれないと説明した。また、11月分については調査期間を延長し、データ処理に追加時間を要したとしている。9月分の雇用動態調査(JOLTS)は、本来11月4日に公表予定だったが、中止された。

米国史上最長となった政府閉鎖により、主要な経済データが欠けたことで労働市場の状況を把握するのが困難になり、景気への悲観論が広がった。9月には、カンファレンス・ボードが発表した消費者の経済信頼度が4月以来の低水準となり、職が「豊富」と回答した消費者は27%未満で、2021年2月以来の最低水準となった。一方で、職が「見つかりにくい」と答えた割合は19%であった。

労働市場への懸念は11月まで続き、ゴールドマン・サックスやADPが発表した代替データでは、10月にかけて雇用と採用が急減していることが示された。エコノミストは10月の雇用が6万人減少し、失業率が4.5%になると推計している。この失業率の予測は2021年10月以来の高水準となる。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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