働き方

2025.11.28 17:30

生産性が上がらないのは「感情」のせい、コントロールする4つのステップ

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感情のコントロールは時間管理と真のパフォーマンスのつながりを分断する「ミッシングリンク」だ。優れた手帳や色分けされたカレンダーを使ったり、時間枠を設定するタイムボックスを完璧に活用したスケジュールを組んだりしても、仕事中に感情をコントロールできなければ、何一つ定着しない。

生産性とは(残念ながら)、いくつかのツールに従えばうまくいくといった論理的なものではない。実際は感情的なものだ。多くの人が集中できなかったり、タスクを完了できなかったり、あるいは仕事後にリラックスできなかったりする本当の理由は規律がないからではない。感情調節障害なのだ。

感情のコントロールとは何か?

感情のコントロールは実行機能であり、感情に気づき、それを理解し、意図的な反応を選択する脳の能力だ。同僚と意見が合わないときに冷静でいられるのも、ストレスを抱えながら集中できるのも、あるいは厳しいフィードバックを受けた後に立ち直れるのも、この機能のおかげだ。

コントロールされていれば、自分の感情に気づき、それを理解し、衝動ではなく自分の目標に沿った方法で対応することができる。緊張感のあるメールに返信する前に一旦立ち止まり、挫折から素早く立ち直り、集中とリラックスを難なく繰り返すことが可能だ。精神科医で心理学者のヴィクトール・フランクルは「刺激と反応の間には空間がある。その空間にこそ、反応を選択する力がある」と説いた。

コントロールされている状態とは無感情を意味するのではなく、バランスがとれていることを意味する。最高の思考や創造力、共感にアクセスできる状態だ。この状態では、あなたの神経系は前頭前皮質(脳の前頭葉の一部で、問題解決を担う理性的な部分)がオンライン状態を維持しても安全だと感じる。また、あなたが完全に集中する「フロー状態」に入り、最高のパフォーマンスを発揮し、創造し、つなげることを可能にする。

コントロールされていないと、回避したりやりすぎたり、あるいは過度にコントロールしたりするなど、衝動的に反応してしまうことがある。そうしたときに先延ばしやマルチタスク、完璧主義などの自滅的な行動が入り込む。

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翻訳=溝口慈子

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