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2025.11.20 11:00

Gemini 3発表でアルファベット株が急騰、ラリー・ペイジは「世界3位の富豪」に

VCG/VCG via Getty Images

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米国時間11月19日、グーグルの共同創業者であるラリー・ペイジが、アマゾンのジェフ・ベゾスを抜き、世界で3番目に裕福な人物となった。これは同日、アルファベットの株価が、良好な第3四半期決算とAIモデル「Gemini 3」の発表を受け、約6%急騰したことによるものである。

グーグルの親会社であるアルファベットの株価は、19日の早い時間帯にGemini 3の発表を受けて6%上昇したが、その後下落し、米国東部時間午後2時には約3.3%高に落ち着いた。

これを受け、アルファベット株の3.2%を保有するペイジの推定資産は約76億ドル(約1.2兆円。1ドル=157円換算)増加した。同じく共同創業者のセルゲイ・ブリンも約2.9%の株式を保有しており、彼の推定資産は70億ドル(約1.1兆円)増え、フォーブスの『リアルタイム・ビリオネア・リスト』でそれぞれ3位と5位につけた。

イーロン・マスクは依然として世界で最も裕福な人物であり、19日時点の推定資産は4662億ドル(約73.2兆円)だ。2位はオラクル会長のラリー・エリソンで、その推定資産は2765億ドル(約43.4兆円)である。ペイジとブリンの間に位置する4位のジェフ・ベゾスは2336億ドル(約36.7兆円)だ。

アルファベット株は4月に年初来安値を記録した後、そこから約102%の上昇を見せている。

アルファベットの株価は、10月の決算発表以降に約10%上昇している。同社は初めて1000億ドル(約15.7兆円)を超える四半期売上を達成し、前年同期比16%の増収は投資家の期待を上回った。クラウド事業の売上は前年同期比34%増の152億ドル(約2.4兆円)となり、企業のあいだで同社のAI基盤の導入が進んでいることを示した。さらに、ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイがアルファベット株を43億ドル(約6751億円)分保有していることが明らかになり、テック企業を敬遠しがちだと思われていたバフェットの姿勢は市場を驚かせた。

クラウド事業の勢いが強調された前決算を踏まえ、次の決算発表ではGemini 3がもたらす成果が焦点となる可能性がある。アルファベットによれば、Gemini 3は博士号レベルの学術的推論を初めて実現したモデルであり、前世代のモデルから74%改善したという。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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