主要テック株を揺るがすAIバブルへの懸念がある中、エヌビディアは第3四半期の売上として570億ドル(約8.9兆円。1ドル=157円換算)を計上し、それが市場予想を上回ったことで株価は上昇した。
エヌビディアは第3四半期の売上として570億ドル(約8.9兆円)を報告し、ファクトセットがまとめた市場予想の549億ドル(約8.6兆円)を上回った。
同社の収益の大部分を支えたのはデータセンター事業だ。その売上は512億ドル(約8兆円)で、予想されていた490億ドル(約7.7兆円)を超えた。
EPS(1株あたりの純利益)も1.30ドルと、予想されていた1.26ドルを上回った。前年同期のEPSは0.78ドルだった。
この決算発表後、エヌビディア株は2%高となった。しかし、過去5営業日でみると株価は3.7%下落している。
エヌビディアのジェンスン・フアンCEOの推定資産は1620億ドル(約25.4兆円)で、米国時間11月19日だけで44億ドル(約6908億円)増加した。フアンは現在、世界で8番目に裕福な人物となっている。
エヌビディアは10月、時価総額が史上初めて5兆ドル(約785兆円)に到達した企業となったが、AIバブルへの懸念が高まる中で、その後の時価総額は4兆5000億ドル(約706.5兆円)まで下落した。それでも、同社はアップルの時価総額(約628兆円)やマイクロソフト(約565.2兆円)のそれを大きく上回り、世界で最も時価総額の高い企業の地位を保っている。エヌビディアは、AIの訓練、および稼働に使われるデータセンターに不可欠なGPUの旺盛な需要に支えられている。フアンは最近、2026年までに5000億ドル(約78.5兆円)規模のGPU受注があり、そのうち30%がすでに出荷済みだと語っている。



