幸せな結婚生活を営んでいる夫婦の出会いの場はさまざま。学校やサークルで出会って恋が芽生えゴールインというパターンがもっとも多いが、意外なことに第2位は、結婚相談所だった。世間的にはあまり印象のよくないとされる結婚相談所だが、縁結びのプロによる引き合わせには、どんな出会いよりも強い結びつきを生む秘密があった。
結婚相談所ツヴァイのツヴァイ婚活研究所長、落合大氏は、「条件だけで結婚して本当に幸せになれるのか？」という負のイメージが、いまだに結婚相談所につきまとっていると話す。そこで同社が全国の20〜50代の既婚男女2070人を対象にアンケート調査を実施したところ、出会い方に周囲の偏見を感じたことのある人たちのなかで、結婚相談所の利用者は、マッチングアプリのユーザーに次ぐ多さであることがわかった。
しかし、現在の結婚生活に満足していると答えた人の出会いの場を聞くと、第2位に結婚相談所が入った。つまり、趣味、マッチングアプリ、職場、友人の紹介で出会って結婚した人たちよりも、わずかながら幸せだと言える。
「条件だけで結婚した」というのが事実ではないことは、結婚を決めた理由からもわかる。結婚相談所で出会った夫婦もそれ以外の夫婦も、条件や環境よりも愛情や人柄が最大の決め手だと答えた人がずっと多く、愛情と条件の比率は、双方ともにほとんど差がない。
しかも、結婚後の「情緒的つながり」と、条件がマッチしたこと以上の「相性・愛情」をどれほど実感しているかを尋ねたところ、結婚相談所利用者は、情緒的つながりがそれ以外の人たちよりわずかながら多く、さらに条件マッチ以上の「相性・愛情」は、ほぼ10ポイント多かった。
こうして見ると、結婚相談所は最強に思える。その秘密は、結婚相談所特有の「すり合わせ」のシステムにある。相性のいいペアを作ってから、仲人が入って条件、価値観、ライフプランなどのすり合わせを行うのだ。この第三者を加えてベストカップルを育てるというプロセスの存在が、他の出会いとは決定的に異なる点だ。
もちろん、決して打算的でないことは、結婚の最大の決め手が愛情と人柄というアンケートの答えからわかる。結婚したいが相手が見つからないという人には、結婚相談所は合理的な選択と言えるだろう。
