米連邦地裁は、メタが2012年にInstagramを、2014年にWhatsAppを買収した後も、同社がソーシャルネットワーキング分野で独占状態にあるわけではないと判断した。これにより、連邦取引委員会(FTC)が大手テック企業各社に対して提起した一連の訴訟の一部として続いていた、長期にわたる裁判が終結した。
米国時間11月18日、連邦地方裁判所のジェームズ・ボアズバーグ判事は、メタが「パーソナル・ソーシャルネットワーキング」の分野で独占状態にあるとFTCが立証できなかったと判断した。
この訴訟は、第1次トランプ政権下の2020年にFTCによって初めて提起されたものだ。FTCは、メタが写真共有アプリのInstagramを2012年に、メッセージングサービスのWhatsAppを2014年に買収した行為は、競争相手を買い取る反競争的な動きだと主張していた。
一方のメタは、ユーザーの関心を奪い合う競争相手は増えていると反論し、特にYouTubeやTikTokを新たな競争相手として挙げていた。
フォーブスは本件に関してメタにコメントを要請したものの、現在のところ返答は得られていない。
ボアズバーグ判事は、「FTCがこの独占禁止訴訟を提起した5年前とは、景色は大きく変化している」と18日の判決文に記した。「かつてはソーシャルネットワーキングとソーシャルメディアという別の市場にアプリを分けることに意味があったかもしれないが、その壁はすでに崩れている」。
第1次トランプ政権とバイデン政権下の期間に、規制各局は大手テック企業に対して大規模な独占禁止訴訟を提起しており、グーグル、アップル、アマゾンもその対象となった。グーグルに対する2つの訴訟では、同社が検索エンジンとオンライン広告技術で独占状態を保持しているとの判決が下された。
今回の判決が出る前、メタ創業者のマーク・ザッカーバーグは、1月に就任したドナルド・トランプ大統領との関係修復に数カ月を費やしていた。ザッカーバーグはトランプの就任基金に寄付したほか、2021年1月6日の議会議事堂襲撃事件をきっかけに、メタがトランプのFacebookとInstagramのアカウントを停止したことを巡ってトランプが起こした訴訟について、2500万ドル(約38億8900万円)の和解金支払いを承諾した。また、ザッカーバーグが1月にジョー・ローガンのポッドキャスト番組に出演した際、バイデン政権のメンバーから投稿の削除を要求されたと主張した。
コロンビア特別区の連邦裁判所に所属するボアズバーグ判事は、第1次トランプ政権による不法移民の国外退去について、その根拠として敵性外国人法(Alien Enemies Act)を用いることを恒久的に禁じる判断を下した人物でもある。第1次トランプ政権は3月にボアズバーグ判事の排除を求めたほか、共和党議員は連邦司法当局に対して同判事の職務停止を求めている。11月初めには、2020年の大統領選後におけるいわゆる「偽選挙人」計画を巡るFBI捜査との関わりから、共和党議員はボアズバーグ判事に対する弾劾訴追案を提出した。



